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37、プロラクチンの話

今回も下垂体前葉から分泌されるホルモンの一つであるプロラクチンについての話です。下垂体前葉って色々なホルモンを分泌させるんですね。今回は性に関する話題も出て来ます。

プロラクチンは別名、乳腺刺激ホルモンだとか黄体刺激ホルモンだとか、そんな名前も持っているホルモンです。個人的には「プロラクチン」の一つに統一してもらった方が分かりやすい気がするのですが・・・。

このプロラクチン、昔と今ではずいぶんと認識が違ってきているようです。今回書くにあたって調べてみると、いろいろな生理作用を持つことが分かりました。こんなにいろいろな働きがあったっけ、そう思うくらいっ現在では幅広い作用を持っている認識されています。これでは確かに昔の知識だけでは話ができないなと痛感した次第です。

一般論として、下垂体のようなところから出るホルモンは、下位の分泌器官に対してホルモンを分泌させることで調節を行う傾向があります。それに対してプロラクチンはとても広い分野の機能を有しているということでした。単純に下位の器官に分泌を促すという働きだけではありません。分かってkるだけでも作用の数が数百に及ぶと言いますから大変です。

主なモノを挙げると、生殖に関するコントロールについてはよく知られている通りですね。これは昔から広く知識として出ていましたので、今でも産科領域ではプロラクチンは大切なホルモンの一つになっています。

それ以外だと、免疫反応や生体の防御に関わる機能で、プロラクチンは免疫反応を増強させる働きがあるのだとか。因みに、プロゲステロンや男性ホルモンは免疫反応を抑制する傾向があるのだとか。子孫を残すために自分自身も大切にしようということなのでしょうか。

他にも水分や電解質の調節に関わったり、成長や発生に関わる所に対する作用、脳の活動やどれによって引き起こされる行動に対する作用、内分泌や代謝に関わる所での作用など、これでもかというくらいにいろいろな働きが見つかってきています。しかもこれが2000年代に入ってすぐという少々古い研究発表による資料だというのですから、最新の研究ではいったいどうなっているんでしょう。どんな働きが見つかっているのか、ちょっと見当がつきません。

実際に2013年のメキシコの研究チームによる発表では「プロラクチンは肝実質細胞の増殖にも関わっている」というものがありました。これは専門家でも驚いた人が多かったようです。いったいこのプロラクチンって、どうなっているんでしょうか。

書いていて、私も混乱してきました。変なことを書かないように、この辺りでストップしておいた方がよさそうな気がします。


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