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酸味料のはなし

今回は「酸味料」を取り上げます。名前からして、食品に酸っぱい味をつけるために使う添加物なのかなと思ったのですが、果たしてどのような添加物なのでしょうか。

調べてみたら、やはりそうでした。食品や飲料などを対象に、酸っぱい味を出すために用いられる食品添加物だという事で、合っててよかった。もう少し突っ込んで調べてみると、食品や飲料の酸味を調整するために必要な食品添加物なのだそうです。使用する対象も食品や飲料の他にサプリメントなども含まれてくるのだとか。

酸味という言葉だけなら調整するといっても、酸っぱくするだけではなくて、多少甘くするようなこともあるのかなと考えたりしますが、添加する酸味料の名前を見ていると、調整というよりも追加といった感じがしないでもありません。

酸味料の働きを別の言葉で表現すると、食品や飲料等のPHを調整するという事になります。実際にそのような働きを持たせて添加している例もあるようでした。これについても、こっちももう少し突っ込んで調べてみたら、PH調整剤という別の名前の食品添加物が出て来てしまいました。でも、食品添加物としての分類ではPH調整剤という名前が見当たりません。これって、いったい何だ?

更新が止まったサイトでしたが、違いについて書かれた記事を見つけました。それによると、酸味料は食品の味を向上させるために用いるもの、pH調整剤は食品の品質の向上を目的として使われるものという区別になっているようです。pHは酸性やアルカリ性の度合いを示す指標ですね。この辺りを調整することで、微生物の繁殖を防いで食品が劣化しないように、長く品質を保つように添加するモノなのだそうです。pH調整剤はどちらかというと保存料に近い働きを期待しているようですね。

話を戻して酸味料ですが、添加するからにはそれなりの役割があるはずです。実際に酸味を追加する時に、pH調整剤の役割も一緒に担っている場合があるようなんですね。したがって、酸味料を用いることによって食品の味に酸味を添加するという意味もあれば、酸味料の中にはpH調整剤と重複するモノもあるようでpHを操作して食品の腐敗や微生物の繁殖を防ぐという目的の場合もあるのだそうです。それじゃpH調整剤も一緒で良いようにも感じるのですが、本来の使用目的が違うので分けているのでしょう。この辺りは本当にややこしい限りです。

さて、酸味料の中には自然界に存在して、普通に食品(例えば果実など)に最初から含まれているものもあるようです。それと同じものを人工的に作って、役割を持たせて添加するので「食品添加物」として表示がされるんですね。でも、その食品にはもともと含まれているものと人工的に追加したものとが同居している場合も出て来るという事になります。

こういった例に限るわけではありませんが、酸味料はいくつかのものを組み合わせて効果が発揮するようになっているものです。むしろ、単体の物質で酸味料としての効果を発揮するものの方が少ないという事でした。そして、ややこしくなるからではないと思いますが、酸味料という一括表示をすることが認められているとの事だそうです。

ということは、酸味料との表示が成分表示のところでみつけた場合は、酸味料としての物質が複数入っていると理解した方が良いようですね。

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