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腎臓の病気 腎臓がんの話

まず、がんについて

今の世の中、二人に一人はがんになる時代と言われています。もう誰も無関心ではいられない時代になってきました。

さて、現在の位置づけでは、がんは生活習慣病のグループに入っています。なにか釈然としない気もしますが、生涯という視点で考えてみると、がんになる確率は男性で65パーセント、女性で50パーセントとされています。そして、がんで死亡する確率はというと、男性で27パーセント、女性が18パーセントになるそうです。このデータは国立がん研究センターのがん情報サービスに記載されていますので、国内で一番信頼のおけるデータだと考えてよいでしょう。

がん細胞と正常な細胞は、何が違うのでしょうか。一言で言うと、正常な細胞は周囲の事情に合わせて増殖したり、それを止めたりすることができるに対して、がん化した細胞は周囲の状況を無視して勝手に増殖し続けるという点でしょう。何らかの理由でその細胞の遺伝子に傷がついてしまって、どんどん勝手に増えていくようになるとされています。そして、その細胞の塊ができることで、上から触るとしこりのように感じたりします。

あと、悪性とか良性とか、そんな表現がありますが、これは治療のしやすさ、しにくさといった観点で考えればよいでしょう。良性という場合は膨張的に、膨らむように増殖しますので、キレイに取りこぼしなく除去できれば再発は考えなくて良いのに対して、悪性は組織や細胞のスキマを縫うように広がっていくので、どうしても取り残しが出来やすくなり、後の処置も大変な負担になることがあります。

腎臓にできるがん

腎臓の中にできたがんで、腎細胞がんと呼ばれたりもします。発生頻度は少なく、がん全体のうち1パーセント程度とされているようです。ただし、腎盂にできたがんは腎盂がんとよばれ、腎細胞がんとは別の扱いになります。

がんも最初のうちは小さく、長い時間をかけて成長して大きくなっていきます。腎臓内に発生したがんも同様で、それなりの大きさに成長するまでには時間がかかりますから、その間に何か症状が出ると発見しやすいのですが、どうも分からないことが多いようです。分からないというよりも、症状が出て来ない可能性があります。健康診断や人間ドックといった時に偶然発見される例もあります。転移したぞ臓器や場所のがんが先に見つかり、遡って調べて腎がんが見つかるということもあるようです。

ある程度の大きさになってくると症状が出てくるようで、血尿が出たり、腎臓あたりの背部痛や腰痛、お腹の痛みや吐き気、腎機能低下による足の浮腫などが出てきます。

がん全般に言える事

未だにがんがうつる(感染する)と考えている人がいるようですが、がんの発生要因として何かの感染はあっても、誰かから別の人にがんがうつる(感染する)ということはありません。

がんの発生要因として、喫煙、飲酒、塩分摂取、運動、肥満、感染、化学物質などががんの発生に影響を及ぼすものとして知られています。このうち、感染や化学物質を除くと、すべてその人の日常生活に関わった行為であることが分かります。このあたりが、がんも生活習慣病の範疇に入る理由ではないでしょうか。


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