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08、アドレナリンの話

アドレナリンとは何ぞや?

(前回の文章のなかで、アドレナリンを副腎皮質ホルモンの一つと書いていましたが、正しくは副腎髄質ホルモンでした。訂正のうえ該当箇所を削除いたします。)

アドレナリンはコルチゾールと同じく、副腎から分泌されるホルモンの一つですが、分泌される出処が違います。コルチゾールは皮質から、アドレナリンは髄質から分泌されます。アドレナリンもストレスのところで関わってきます。論文や記事などではエピネフリンの表現も出て来ますが、同じものです。

過去にもアドレナリンについて書いた事がありますが、「闘争か逃走か」といった極端なストレスにさらされた時に力を発揮するホルモンです。

アドレナリンが分泌されると、身体の方もそれに応じた対応をします。心拍数が上がり、血圧が上昇し、血糖値も上がります。呼吸数も増えます。「闘争か逃走か」といった状況なら、どちらを選択するにしても命懸けなので、全力で立ち向かわなければなりません。

全力でということはそれだけ激しく全身の筋肉を動かさなければなりません。交感神経と一緒に働いて、心拍数を上げて血液の循環を良くして酸素やブドウ糖を滞りなく供給しなければなりません。酸素不足にならないよう呼吸数も上昇します。消化吸収をやっている場合ではないので、消化機能の動きは止まります。

瞳孔が開くことで視野を広げます。周囲の状況を出来るだけ正確に把握するためには必要な反応です。少しくらいの傷なら、痛み感じなくなったりした経験をお持ちの方もいるでしょう。このような一連の興奮状態になることで、体のパフォーマンスが高まります。これらに加えて覚醒作用も発揮されます。集中力や注意力も高まります。

アドレナリンの分泌によって体も脳も全力モードになるんですね。この状態、私のような一般人なら経験する機会はほぼないのですが、アスリートの方々は試合などに出場する時には、まさにこの状態になっているんですね。


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