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腎臓の関連事項 レントゲン検査の話

レントゲン検査

レントゲン検査というよりも、放射線検査と表現した方がよさそうですね。医療機関では撮影室は「レントゲン室」と表記されていたとしても、部署としては放射線部門の表現にしているところが多いようです。昨日書いた超音波検査と同じく画像を得るための検査ですが、今回は放射線を用います。超音波検査と比べると、どちらが簡便なのかは判断しかねます。超音波検査では探触子を自由に動かすことで臓器の内部の様子まで分かりますが、所要時間が10分~20分ほどかかります。これに対して放射線検査では、特にレントゲン写真を1枚撮る時は、短時間で終わり、クリアな画像になります。どちらも一長一短あるので、臨床の場では使い分けているというところでしょうか。

胸部レントゲン写真がよく知られていますが、別の場所も撮影することが出来ます。今回は腎臓の話題としての検査なので、下腹部の単純撮影ということになります。他にはCT検査や造影剤を使用する検査などがあります。

単純撮影

造影剤を用いたりせず普通に写真を撮るような感じで、調べたい部位を撮影する方法です。よく知られているのが胸部単純撮影、普通のレントゲン写真と呼んでいる胸の様子を見る写真です。上に書いた通り胸部や腹部以外でも用いられます。例えば整形外科の領域では、骨折などの判断をするために、骨の部分の写真を撮ったりします。その対象は手や足の長い骨、手首や足首の部分、膝や肘、頭蓋骨、顔の骨などが撮影が可能です。撮影自体の所要時間よりも、衣服の着脱の時間の方が長くかかることが多いようです。

造影剤を使う検査

レントゲンでは普通にそのまま撮影するのではなく、造影剤を使って撮影することもあります。単純撮影では判断しにくい状況だったりする様子を、より詳しく調べるため、そして診断につなげるために行ないます。

(経)静脈性腎盂造影(IVP)と呼ばれる検査は、静脈から造影剤を入れて、造影剤が腎臓に入り腎盂、尿管、膀胱に流れていく様子をレントゲンで何枚か撮影する検査です。撮影のタイミングなどで多少変わりますが、だいたい検査時間は30分ほどです。腎臓、尿管、膀胱の形や機能が分かると同時に、がんや石(結石)といった診断に用いられます。IVPでは造影剤を血管の静脈から注射をして検査を行ないますが、この注射を点滴のように時間をかけて行う方法がDIPと呼ばれる方法です。こちらの方法では造影剤を体の中に入れる時点で多少時間がかかりますので、全体の所要時間が少し長くなります。この辺りは医療機関によって異なるので、詳細は省きます。

IVPとDIPの名前の違いを挙げておきます。

IVP:Intravenous Pyelography(静脈性腎盂造影)
DIP:Drip Infusion Pyelography(点滴静注腎盂造影検査)

この他にもCT、MRI、腎シンチグラム、アイソトープを用いる検査などがあります。


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