ドイツ生活362日目 2024/3/12 ヴェルサイユ宮殿とボン・マルシェ
今日は火曜日!
長い休暇を取っていると曜日感覚がわからなくなってくる。
私は今日がパリ最終日なので、たくさん楽しむぞ!
昨日デパートで買ったサンドイッチを部屋で食べて、電車に乗るために駅に向かう。今日はベルサイユ宮殿に行くのだ!
パリは自転車通勤の人が本当に多くて、平日の朝の時間は道路に自転車通勤車がたくさんいる。
信号もバンバン無視して歩行者が気をつけないと轢かれてしまうような状況なので、たまにこうして警備員の人が立っていたりした。
ドイツ人は基本みんな信号を守るが、パリの人は車以外みんな信号無視だ。
そしてポン・ヌフ駅で地下鉄に乗る。
Pontはフランス語で「橋」、Neufは「新しい」という意味だ。
だからこの駅はパリの「新橋」と言ってもいいだろう。
ベルサイユ宮殿は市街地から少し離れていて、地下鉄ではない普通の電車に乗る必要がある。
初めて普通の電車に乗るので心配だが、ベルサイユ宮殿も観光客に大人気の場所なのできっと辿り着けるようになっているだろう。
RERというパリの電車に乗るのだが、地下鉄回数券Navigoは使えず、駅の券売機で別途チケットを買う必要がある。
私たちの前に並んでいた観光客の人たちも結構苦戦しながらチケットを買っていたのですごく時間がかかったが、無事にチケットを買うことができた!
無事に電車に乗って席にも座れたので、外を眺めながらおしゃべりした。
お母さんはずっと「パリに一軒家ってあるのかな?見てみたい!」と言っていて、3人で窓の外を一生懸命見て一軒家を探した。
パリは大都市だが、それでもたったの10~15分ほど電車で走っただけでかなり郊外の外れの方に来た。
そう考えると、東京はすごい。
いわゆるパリの中心地みたいな都市が23区中にずっと広がっているわけだ。しかも埼玉、神奈川、千葉に行けばまた同じようなレベルの賑わい度の街がある。
そして20分以上電車に乗ると、だいぶしんみりとした場所に来た。ここまでくるとやっと一軒家がポツポツ出てくる。
パリの中心地の物件(アパートの一室)は1~3億円くらいで買えることがわかったが、こういうパリ郊外の一軒家はいくらくらいで買えるのだろうか?
そしてついにヴェルサイユ宮殿に到着!
とにかく敷地が広すぎて、やっと見えた!と思ってから入り口に入るまですごく長かった。
しかも凸凹の石畳の地面を歩くのが結構大変で、それでかなり体力をロスした。
パリの市街地もほとんど石畳なのだが、ヴェルサイユ宮殿の石畳は凸凹具合がMAXだったので、スニーカーでないとかなりきついと思う。
ルイ14世が絶対王政を象徴するために、王としての権力を確かなものにするために作らせた宮殿というだけあって、本当に本当に贅の限りを尽くした空間になっていた。
これまでにもサントチャペル、ルーブル美術館、オペラ座、デパートなどを見てきてかなり豪華な装飾に慣れていたつもりだったが、このヴェルサイユ宮殿はその中でもトップクラスに豪華で余白のない装飾が施されていた。
大小合わせて合計770?くらい部屋があるらしく、どの部屋も調度品や壁紙がカラーコーディネートされていて素敵だった。
こんな広い部屋がたくさんあるなんて、、、
ドイツの小さい街に住みながらアプリで物件を探して「20㎡か、、いいな〜」なんて言っている自分がすごく小さい存在に思えた。笑
お母さんと私が気に入った家具
礼拝堂
絵画や彫刻ももちろんたくさん飾ってあり、美術館のようだった。
ベルサイユ宮殿を見下ろした図があった。
髪の毛がくるくるの人の彫刻もあった。
絵画をよく見てみると、たまに「作者不明」となっているものもあったりして、そういうのはさらによく見てみると細かい人の表情がちょっと面白い描かれ方をしたりしていてちょっとクスッと笑えた。
これまでのパリ旅行は天気には恵まれていた方だが、今日は雨がガッツリ降っていた。でもずっと屋内にいればいいので大丈夫だ。
そして宮殿の中でも一番?有名な「鏡の間」にやってきた!
全部で357枚の鏡を使っているらしく、今と違って鏡がすごく珍しくて貴重だった時代にこんなに鏡を大量に使った空間を作るのは大変なことだったらしい。
天井にはもちろん絵画があって、ガラスでできたシャンデリアもたくさんだ。
確かに自分が飢えている時に王がこんな豪華な空間を作っていたら革命を起こしたくなる気持ちもわかる。
でもそのおかげで今日こうしてこの素晴らしい芸術作品をたくさん目にすることができているのだ。
もしルイ14世が超謙虚で倹約家の王だったら、フランスの美術や芸術文化はこんなに発展しなかっただろう。
そして宮殿の中を一通り見て回った後は、庭園に出てみることにした。
雨が割としっかり降っていたので傘を差さなければならず、風もあって少し散歩しずらかったが一応歩いて回った。
お母さんによると、春や夏になると花がいっぱい咲いて緑も生い茂って、屋台も出たりしてこの庭園でピクニックしたりできるらしいのだ。
パリを数日観光していて両親と話して気づいたのが、東京と違ってパリには高層ビル・マンションのようなものが一切ないのだ。
パリの郊外には新しめのビルも立ち始めているが、パリの中心部は高い建物がほとんどない。
エッフェル塔、凱旋門、デパートの展望台に登ってパリを上から眺めたが、確かに視界を遮るような建物は一切なかった。
地平線の向こう側まで全部同じくらいの高さの建物がずーっと続いていたのだ。
日本みたいに何も考えずに駅前にバンバン高層マンションを建てたりしていないところが、美意識を優先させている感じがしてとても良い!
そしてヴェルサイユ宮殿から帰ってきて、今日はまた別のデパートに行ってお土産物を買うことにした!
地下鉄に乗って、ボン・マルシェという高級デパートへ向かう。
デパートの目の前には公園があって遊び場もあって良い雰囲気なのだが、何せ雨が降っているので人はほとんどいなかった。
観光客向けのお土産物だけかと思ったら、普通に近所に住んでいる超リッチな人の日常用スーパーの役割もあるらしく、生鮮食品もたくさん売っていた。
写真を見ればわかると思うが、陳列の方法が本当にかっこいいしおしゃれだ。
プラスチックのカゴとかがなくて、木やダンボールの自然な色が野菜の色にマッチしていてとてもかっこいい。
ドイツでは見たことのない、筋肉もりもりのボディビルダーのようなトマトも発見した。どんな味がするのだろう?買ってみればよかった!
さらっとお店を一周した後、店内のカフェでモンブランとエクレアを注文して席についた。朝から歩き回っていたので休憩できて嬉しかった。
レジの列に並んでいる途中で割り込んできたパリジャンの女性がいて、私は気が弱いので負けてしまったが、後でケーキの注文のために並んだお母さんは勝負に勝った。
パリはどこも混んでいる&みんな忙しそうにしているので、割り込んでくる人が結構多いかもしれない。
エクレアもモンブランも、全然甘くなくて本当に美味しかった!
ドイツでケーキを食べたりすると、砂糖がガツンと効いていて甘すぎて食べきれない、みたいなことが多かったが、フランスはやっぱりお菓子の国だ。
フランスのお菓子って繊細で美味しいんだな、、なんか和菓子みたいな感じかもしれない。
そして甘い物を食べてエネルギーをチャージした後はまたデパートを見て回る。
上のフロアに行くとインテリアショップもあったりして、これもまたすごくオシャレで度肝を抜かれた。
本を使ったアート展的なものをやっていて、興味があったので入って見てみた。
そして一通りデパートを見て回ってパリのセンスの凄さに圧倒されたあと、外に出て晩御飯を食べに行った。
パリでは結局バスに乗れなかったが、バスでも地下鉄のNavigoカードは使えるらしい。あちこちでバスを見かけたので、ルートが理解できれば地下鉄よりも便利に移動できると思う。
このあたりはサンジェルマン・デュプレというエリアで、高級なブティックがたくさんあった。サン・シュルピス教会という大きな教会もあったので中に入って座らせてもらった。
そして昨日あんまり食べれなかったお肉をガッツリ食べよう!ということでレストランに向かって歩いた。
自家製ビールが自慢のレストランを見つけたので入ってみた。
ヨーロッパは夕ご飯の時間が日本よりも3時間くらい遅いので、私たちが入店したのは17時くらいだったが、まだハッピーアワーの時間だった。
そして牛肉のタルタル、ステーキ、豚肉のパテを注文した!
ビールもすごく美味しい!!!
やはりここでも味付けがとても薄いことに気づいた。
フランスのレストランは味が全体的に薄めに作られているようだ。
そしてご飯をもりもり食べて元気になった後、今日で私は最後だから楽しもう!お土産を買おう!ということでまた街に繰り出した。
可愛い本屋さんを見つけて入ってみた。
可愛い絵本を自分用のお土産に一冊買って、また外に出た。
下を見たら、石畳の色がちょっと変わっているのがあることに気がついた。
パリの石畳は可愛い。
お母さんが街中のブティックで可愛いブルーのブラウスを買って、その流れでお父さんも服を買おう!ということでさっきのボン・マルシェに戻ってオシャレなパーカーを買った。
閉店ギリギリまでショッピングをして、1日を存分に楽しんだ。
パリでたくさん美術館に行ったし、街並みもたくさん見たし、お土産も買えた。後悔はない!
ボン・マルシェの目の前にホテルがあって、このホテルはパリ郊外から買い物に来るお金持ちの人専用のホテルだとか。
おそらくだけど、本来普通の庶民はこういうデパートに行かないんだと思う。
こういう高級デパートに買い物に来るのはミーハーな観光客とパリの現地に住む超リッチな人だけで、普通の人は来ないんだろうなと思った。
デパート買い物客専用のホテルがあるなんて、フランスってやっぱり王様とか貴族の文化が残っている国なんだな、、と思った。
帰りはコンコルド駅から地下鉄に乗って帰る。
ホテルの最寄駅に着いたら、なんだかちょっとホッとしている自分がいることに気がついた。
全然知らない街なのに、連泊しているホテルがあるとなんとなく安心するというか、「帰ってきた〜」という感じがする。
そんなこんなで、今日も朝から晩までパリを満喫して帰ってきた。
本当に本当に楽しい1日だった!
この日にまた戻りたい。