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清華大学の入学オリエンテーションと入学手続き

今日は9月21日で中秋節、連休の最終日で午後にキャンパスに戻る。で、時間のあるうちに授業開始前のオリエンテーションやら入学手続きやらのことを書いておく。

清華大学の今年の授業開始日は9月13日と結構遅かった。しかし8月中から入学準備としてのオンラインでのオリエンテーションが始まる。まずは8月25日の朝10:30から新入学大学院生向け受講案内セッション。ただこれは中国語なので留学生である僕にはオプショナル。でも一応オンラインでリビングルームから視聴した。学部長(だと思うが他の誰かか?)の『清華大学に入ったからには、可能か不可能かとか易しいか難しいかではなく、自分に必要かどうかだけでやることを決めて欲しい』という言葉が強く印象に残った。(ただ中国語で言っていたので本当にそう言ったかどうかは定かでない。)明けて8月26日の15:30から17:30(北京時間)が本当の意味で最初の留学生向けインフォメーションセッション。これも自宅で受ける。歓迎スピーチから留学生支援センターの紹介、図書館利用案内、中国語単位取得情報、その他大学院生向けリソースの紹介、国費奨学生の遵守すべき規則(僕には関係ない)、大学院生会の紹介など、全て英語でプレゼンテーションしてくれた。27日の朝のセッションも中国語の学習案内なのでオプショナル。

翌週の8月30日から2週間にわたり、午前中の全大学院留学生向けのオリエンテーションと午後のコンピュータサイエンス(CS)学部スポンサーのサバイバル中国語講座、それにアドバンストコンピューティングプログラム(ACP)独自のオリエンテーションが夜遅くに行われた。午前中のオリエンテーションはキャンパスセーフティやら学生寮の規則の案内、困った時のカウンセリングの紹介など。午後16:00から1時間ほど初歩の中国語オンライン講座を毎日、ポルトガル人とフランス人のクラスメイトと受ける。ちなみに彼らは9月時点の現在でもまだ中国に入国できていない。

で、夜のACPのオリエンテーション、これはガチでマジに面白い。基本的に学部への研究協力企業や学部内研究部門ごとの研究内容や教授のプロフィール紹介などをどんどんしてくれる。まだ海外にいる大半のクラスメイトのために時間帯は毎晩20:00から22:00までになっているが、ほとんど予定時間を超過してすごい時には23:00を超えた。プレゼンしてくれる人たちも大変である。協力企業も華やかで中国のIT企業の一流どころを集めている。携帯電話の小米(シャオミー)から始まってマイクロソフトリサーチアジア、華為(ファーウェイ)、グーグル北京、テンセントと続く。ACPの卒業生の人気は高いらしく、どこの会社も明日にでも来て一緒に研究してくれ、という感じだ。共同研究の機会は来年夏のインターンシップ、修士論文の内容の共同研究、卒業・入社後の研究、それにPhD・ボストドクターでの共同研究など、オプションは豊富だ。企業からのプレゼンテーションに加えてCS学部の各部門の紹介もあり、こちらはより研究内容や研究成果にフォーカスした内容。産業AI研究院、HCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション)・マルチメディア研究院、AI研究院、ソフトウェア研究院、高度機能コンピューティング研究院、ネットワーク研究院、など。教授陣も豪華で、いずれの分野でも中国でトップクラス、かつ基本的に全員が海外での研究・指導経験を持つ。時間的に多少眠い(ACPのメンバーのほとんどがまだ海外なので、彼らにとっては朝だったり昼間だったりする)が、本当に聞いているだけでワクワクする。

2週間のオリエンテーション期間中の中間の土曜日9月5日に、幸運にも現在中国にいる留学生は物理的・実際的にオンキャンパスでの入学手続きを開始した。この頃はまだCOVID-19対策のため、キャンパスへの出入りは全て許可制。だから僕もその数日前に9月5日とそれから3日間の通行許可をもらった。

9月5日の初登校日は全キャンパスが賑やかで、少し混乱していた。清華大学には東北門、東門、東南門、西南門、西門、西北門、といくつもの門があるが、駅から近い東門に行っても新入生入学手続きの話が通じず、入構できない。清華大学で一番メインの東南門に行けと言われた。事前にCSの先輩のティーチングアシスタント(TA)から『手続き開始時間の8:30には入り口が混むから早く行った方が良い』と言われていたので時間は十分に余裕がある。東門からもバイク(レンタル自転車)で5分、東南門に行くと盛大に歓迎のテントが貼ってあり、新入生のシールを貼ってくれたり記念品をくれたり、手厚く迎えてくれた。で、そこから今度はキャンパスの中を手続き会場の留学生センターのある東北門近くの紫荆22号楼ビルまで再度自転車で北上して行く。10分。留学生センターでは流れ作業で留学生の入学手続きをこなしている。パスポートのコピー、合格証明書のコピー、例の健康診断書などを提出する。その後、留学生アパート管理事務所のある紫荆19号楼ビルに行って学生寮の部屋を確保。一日80元の寮費を一年分(来年の6月まで)払って契約書にサイン、鍵をもらう。これで住む方の手配はOK。次にCSの教務課に行く。

コンピュータサイエンス(CS)学部の教務課は中央主楼(いわゆる本館)の東側にあってここにあの教務・学生担当者と二人のTAが待っていてくれた。と同時に、初めて中国在住のクラスメイト5-6人に会う。(結構それぞれ、修士プログラムだったり、PhDだったり、去年からいたり、本当にクラスメイトかどうか、よく分からない。(T . T))みんな結構若いが、一人だけ同年配がいる。清華大学卒業後少し仕事をしてからカナダに移住・国籍取得、深圳で企業を起こしてその関係でマルチメディアの教授に誘われて博士号を取りに来たFさん。今はとても親しくさせてもらっていて、毎日の夕ご飯も一緒するほど仲良くなった。まあそれは置いておいて、入学手続きに戻ると、ここで教務課向け各種書類を埋めて、残りの証明書類を提出。ここでまた問題発生。僕の日本の母校の卒業・成績証明書が在日本中国大使館で認証されていない⁉︎  日本に行ってないから当たり前だと思うが、なんとかしろと言う。試しに在中国日本大使館ではどうかというとそれでも良いという。結構柔軟(悪く言えば良い加減?)だ。ちなみにこの卒業・成績証明書はその週のうちに日本大使館で母校の印鑑を証明してもらって大丈夫だった。(2営業日で100元ほど)さらにここで(認証済み卒業・成績証明書未提出だったが)清華大学学生証をもらう。これでCS学部の手続きも終了。

その後、学生向け各種サービス機関が集中する、学生服務中心(通称Cビル)に行って学生証と銀行口座のひも付けをする。これにより学食で学生証でランチ・夕食が食べられるようになる(僕は基本的に朝を抜くことにしている。いわゆる16時間ファスティングである)。銀行口座の銀行は中国銀行一択で、僕は以前からその口座を持っていたが、持っていない留学生はここで銀行口座を開く。Cビルには携帯電話会社の北京移動の事務所もあり、携帯電話の契約もここでできる。と、ここまでで大体の入学手続きが完了する。

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