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タリンのレストランにて覇権国家の盛衰を占う

11月6日水曜日 曇り、のち晴れ
米大統領選挙の結果が気になって早くから目が覚める。エストニアの朝5時の段階で馬だ結果がわからない。洗濯物を階下の洗濯ルームの洗濯機に放り込んで、散歩に行く。ところが散歩から帰ってくると、洗濯も選挙も終わっていた。結果はトランプの圧勝。うーん、これからのアメリカ、どうなるんだろう。僕はアメリカにも通算で15年ほど住んでいたので、彼の地には仲良しの友人も多いし、その政治や経済、社会全般がどうなるのか大いに興味がある。が、それ以外にも今回の選挙結果が世界のあらゆる地域に影響を及ぼすと思うと、一体全体何が起こるのか、想像するのも難しい。本当にVUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代だ。クラスメイトのユリアはBANI(脆弱・不安・非線形・不可解)の時代と言っていたが。ただ一つ思うのは、今回の選挙結果が覇権国家としてのアメリカの時代を長引かせるのではなく、むしろその終わりを早めるのではないか、ということだ(レイダリオの「変わりゆく世界秩序」参照)。トランプの主張する、高関税の付与・移民排斥・ドル安容認などの政策がアメリカ経済に利するとは思えない。ただこればっかりは実際にやらせてみないとわからないところもある。それ以上に問題だと思うのは、アメリカが民主主義の尊厳や品格、政治への信頼性を毀損してしまったのではないかということ。トランプは自分の味方(自分含む)に対しては全ての権限を持ってこれを守り、それ以外には自国民であっても武力を持ってあたることも辞さない、と言っている。これがアメリカ社会のさらなる分断をもたらすのか、また世界の国々はトランプ政権下の米国にどのように対応するのか?まだまだ疑問だらけだ。

レイダリオの「変わりゆく世界秩序」の分析。アメリカの覇権国家としての時代が終わるのか?

そんな大事件があっても、お腹は空く。今日のお昼は旧市街の高級レストランに行く予定だ。11月1日から7日の1週間はタリン市のレストランウィークになっていて、参加する88のレストランが趣向を凝らし、オリジナルのセットメニューを手頃な値段で提供する、という企画だ。僕たちのプログラム、「教育革新及びリーダーシップ」コースの面々(と言っても講師のサロメを入れても5人だが)はScheeli Restoranという旧市街中ほどのレストランを今日の12時から予約した。行ってみると、いかにも高級そうな内装のシーリ・レストラン。ちょうど店が開く12時に我々も着いて、すぐに奥の方の席に通される。

タリン市旧市街の街並み。青空に映える。
シーリ・レストランの外観。クラスメイトのマリアテレサとトラルベック
階段を上がると素敵なアール・ヌーヴォの内装が。
僕たちのテーブル

最初にアペタイザーのパテが出てきて、次に焼きたてのパン。セットメニューはパンプキンスープと鴨のソテー。全部で20ユーロ。調べてみると、普通に食べたら34ユーロなのでかなりお得だ。出てきた料理は全て美味しく、飾り付けも綺麗だった。なかなか良い、また来たい。(レストランウィーク値段だったらだが。)

洒落たウェイターさんが最初に持ってきたのは、、、
アペタイザーのパテ。クラッカーみたいな殻に乗っている。
焼きたてパンとクリームチーズ。オイスターが小皿がわりに使われていた。
パンプキンスープ。色彩も鮮やかで美しい。
鴨のソテー。ワインソースとキャロットソースでいただく。

僕は次の授業があるので、一人だけ少し早めに店を出る。毎朝歩いている寮までの道を帰り、昨日もらっていたエストニア語の授業の宿題プリントを30分で埋める。そのプリントを持って午後2時15分から授業に出席。今日のメインテーマは家族のメンバーの言い方。父方のいとこと母方のいとこで呼び名が変わったり、義理の息子や娘の呼び名もあったりして、結構複雑だ。後はビシバシ、当てられて簡単な会話問題を順番に回答していく。Lea先生の授業は気が抜けないが、それが結構楽しい。

午後3時45分に授業が終わると、一旦寮に帰る。で、午後5時15分からはBFM合唱団のリハーサルに参加。今日はクリスマス曲2曲とエストニア合唱祭用の1曲をおさらいして、90分の練習が終わる。そのすぐ後にVita棟からSilva棟に移動して、すでに午後6時から始まっていた日本語カフェに参加して、エストニア人と日本語での会話を楽しむ。

午後七時半頃に再び寮に帰ってきて、ヨーグルトで晩ごはんにする。今日は朝早くから起きていたせいか、結構疲れた。インターネットなどをチェックして、休むことにする。

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