Black Gold、PÖFFプレミア上映会大成功!
11月15日金曜日 曇り
一昨日のジョギングの疲れか、今朝もまだ右膝と腰が痛い。休むのも勇気のうち、とか思って今日も散歩をサボる。
今日は予定されていた教育学の授業が休講になったので、夕方のタリンブラックナイト映画祭(PÖFF)関連の用事しかない。と思って寮でのんびりしていたら、ありました、忘れていたことが。夕方の担当映画プレミア上映の際の入場券、午前中に取りに行く必要があったのだ。11時55分にその督促メッセージをWhatsAppで見つけて、急いでチケットをもらいに、PÖFFの前線基地になっているノルディックホテルフォーラムに行く。15分で着いてチケットを確保して、一安心。ここからは旧市街が近いので、せっかくだからランチを食べに行く。ChatGPTに尋ねると、旧市庁舎1階にあるイル・ドラーこん(Ill Draakon)というレストランがいいらしい。行ってみると、中世風の内装で15世紀のタリンの雰囲気がある。メニューは限られていて、とにかくおすすめの鹿のスープを頼んで食べる。5€。美味しいし、感じが面白いので、また来ることにする。誰かを連れてくる時はこれにピクルス(桶の中にいるので、自分で捕まえて食べてくれと言われたもの。0.5€)とペイストリー(3€くらい)を一緒に頼もう。
いったん寮に帰り、本でも読みながら夕方を待つ。午後5時45分、行動開始。まずは今日のプレミア上映会場のコカコーラプラザに行って下見。流石に映画関係者でいっぱいだ。段取りは全てOKなので、隣のホテルにゲストを迎えに行く。僕の担当映画、「Black Gold」の杉本監督とエージェントのセリーナと、ホテルのロビーで6時20分の待ち合わせ。二人ともきちんと時間通りに来てくれていた。そこから歩いて1分のコカコーラプラザへ。6時45分からのブラックカーペットイベント(他の映画祭はレッドカーペットだが、PÖFFのオフィシャルカラーはブラック。ここでプレミア上映前の写真撮影がある)までまだ時間があるので、映画館で少しぶらぶらする。ブラックゴールドのポスターがそこかしこに並んでいる。
6時45分に上映担当ディレクターのマリアンナが来て、ブラックカーペットで一緒に写真撮影。その後楽屋に移動して時間を調整し、午後7時15分からいよいよブラックゴールドのプレミア上映だ。最初に杉本監督が短い詩を朗読し、本編上映。白黒の画像でインドの風景が淡々とストーリーを紡ぐ。大規模なブラックゴールド(黒髪)市場におけるさまざまな人間の営みが、丹念に映像化されている。時折挿入されている短編詩がスパイスになっているようだ。2時間ほどのドキュメンタリー映画、あっという間にプレミア上映が終わった。
僕は上映後のQ&Aで通訳の役目を仰せつかっていた。が、杉本監督の英語力は素晴らしく、出番無しで終わる。何人かの視聴者から熱のこもった質問が2度3度、繰り返された。監督もそれらの質問内容が嬉しいらしく、詳しく説明してくれた。15分のQ&Aでは話し足りないようだった。
杉本監督とセリーナ、それに僕の3人でプレミア上映大成功を祝って、PÖFF御用達のバー、バタフライ・ラウンジに行って祝杯をあげる。ビールとオリーブだけではお腹がいっぱいにならなかったので、近くの北欧のバーガーチェーン、Hess Burgerに行ってハンバーガーを食べる。明日、杉本監督はPÖFF主催の寒中水泳イベントに参加した後、リスボンに戻る。僕はまた朝の散歩がある。再会を約束してホテルで別れる。久々に少し緊張と高揚を覚えた1日が終わった。