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内定をもらってから学生ビザ取得まで

2021年中秋節の連休2日目。生憎の雨だが初日の昨日の夜は上海勤務経験者の会で久しぶりに日本食を食べながら懇親した。とても楽しい会だった。

今日は朝のうちに組合せ理論の宿題をやっつけて、あとはフリー。そこでアドバンストコンピューティングプログラム(以下ACP、清華大学コンピュータサイエンス学部の留学生向け修士課程)の入学手続きに関して覚えている限り、クロノロジカルに書いてみる。

3月1日の応募締切り前に必要書類をまとめてオンラインで出願して間も無く、教務・学生担当の方から微信でメッセージを頂いた。彼女には出願プロセスと受験の期間中すっかりお世話になり、今でも各種手続きや授業のコマどり、コンピュータ関連グローバルフォーラムへの参加手続きなどで面倒を見てもらっていて、大いに感謝している。で、彼女から、試験・面接の後、合否は4月下旬に分かると聞いていた。しかし3月19日のプログラミングの試験と3月24日のオンライン面接の後、4月5日に彼女から『所定の書式に従って健康診断書を提出するように』との連絡が来た。『これは合格ということか?』と微信で聞くと『😁』との返事。まずは一安心と思い、健康診断してくれる病院を探す。書式を見せるといくつかの病院で出来ないと言われたが、日本人の友人がドクターをしている北京の外国人向けクリニックでやってくれるという。しかも費用はその時入っていた医療保険でカバーできた。しっかりと病院の正式な印鑑(中国でも印鑑は結構大事!)を押してもらって、スキャンして件の担当者に送ったらOKが出た。で、4月15日に『Certificate of Conditional Offer』というのが微信で送られてきた。いわゆる内定。正式な合格通知は6月末になるという。ここで一つ問題が出てきた。僕のその時のビザのステータスは前の会社の就労ビザ(いわゆるZ-ビザ)の居留許可証が切れずに6月30日まで残っている状況だった。学生ビザ(いわゆるX-ビザ)申請の書類(正式な合格通知など)が期限内に揃わないと不法滞在になる可能性がある? それで心配になって出入国管理事務所に滞在期限の延長などが必要かどうか聞きに行った。結果はあっけないほど簡単で、『COVID-19関連の特別措置の一環として、貴方のビザは有効期間終了後、60日自動延長される』というものだった。

はたして、6月21日に正式な合格通知を取りにキャンパスまで来いというお誘いがあり、僕もノコノコと清華大学の東門までそれを取りに行った。この頃はまだ、社会人気分が抜けておらず、行きも帰りも滴滴(中国版Uber的な会社)でタクシーを呼んで乗っていた。またこの頃はキャンパスの内と外との往来が厳しく制限されていて、僕は門の外で待っていて、担当者が門の外まで合格通知を持ってきてくれた。清華大学の紫色のハードカバーに挟まれた合格証書はそれはそれは貴重なものに見えた。(実際その後、その効力も見ることになる。)ここから8月中旬までは実際、何も無かった。が、8月中旬になるともう、僕の自動延長済みのビザの最終期限まであと2週間だ。で担当者を急かして学生ビザ申請用の書類をくれと言ったら、必要書類として認証済みの卒業・成績証明書と健康診断書が足りないと言う。この『認証済みの』というのが厄介だった。COVID-19のおかげでもう2年近く日本に戻っていない僕に、これらの証明書を日本にある中国大使館で認証してもらっとこいということらしい。そんなことできないと言ったら、じゃあそれは後回しでも良いということになった。(結構、柔軟だ。)それで、健康診断書に関してはもう提出したではないかと言ったら、これまた北京の海関総署国際旅行衛生保険センターの認証が必要だという。何を言っているのかわからないが、『迷わず行けよ、行けば分かるさ』と猪木のように言われて(古い?)、件の海関総署国際旅行衛生保険センターに例の友人のドクターに出してもらった健康診断書やらパスポートやら合格通知やらを持っていった。行ってみてもどこに並ぶのかも分からない(僕の中国語能力は結構限定的である)。午前中に行ったら午後に来いと言われ、午後に行ったら2列あるうちの結構待つ方に並ばされ、やっと自分の順番になったら親切なカウンターの係員から『X線の写真はあるか?』と訊かれた。そんなことは聞いていないので、また病院まで取りに戻るのかと思ったが、なぜか4階に行けという。行ったらそこでいきなりX線写真を撮られてそれでOK。流石に中国はスピード感がある。それでまた一階に降りて来たら、料金を払って、封筒に名前と住所を書いてそれで終わりである。手続き的には割と簡単で(心理的には結構疲れたが)良かった。1週間後に病院のとは全く違う健康診断証明書が自宅に送られてきた。(前の健康診断書は何処かに行ってしまったようで戻ってこなかった。)

その後、担当者から授業料は先払いだと言われ、一年間で4万元のところ半期分の2万元を微信ペイでオンラインで支払った。これでやっと学生ビザ申請用の清華大学の印鑑が押された、簡単な一枚ピラの書類が送られてきた。それを持って今度は北京市の公安局出入境管理局に行く。ここではまず2階で写真を撮る。この写真を撮ったらもらえるバーコードのシールがないとここでのプロセスは始まらない。それから番号札の機械から順番待ちの札をもらう。で、それらを持ってビザ申請用の窓口に並ぶ。2021年はCOVID-19の影響で外国人のビザ申請者が少ないのであまり待たなかった。学生ビザ申請の手続きは非常にスムースで簡単だった。清華大学の合格通知のおかげかもしれない。パスポートを提出し、代わりに黄色い証明書をもらう(いわゆるイエロースリップ)。1週間後に同じ場所に行き、料金を支払い(確か300元くらい)、新しい学生ビザ付きのパスポートを受け取る。これで晴れて合法滞在である。ここからが本格的な入学準備になる。

ところで、北京(中国?)にすむ人全員に必要な3種の神器がある。(僕が勝手にそう名付けた。) 1)銀行口座と2)電話番号及びスマホ、それに3)微信(ウィチャット)及び支付宝(アリペイ)のアカウント、である。これらがないと、上述の手続き・プロセスが非常に面倒になる。これらの入手・活用方法は知ってる人は知ってると思うが、知らない人用にいつか別途説明したいと思っている。ちなみに清華大学ではオリエンテーション時に銀行口座と電話番号に関してはまとめて加入できて、その後、微信と支付宝は自分で設定できるようになっている。

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