
FMぜんこうじ令和3年12月 こころカフェ
令和3年12月、心カフェ57回目になります。
11月は「読書は食べ物」という話をしました。
2018年のアメリカ心理学会で報告された脳のために良いストレス解消法として8つ上がっているのですが、なんだとおもいますか…
その答えは1位エクササイズ(運動)2位瞑想、3位読書、4位に音楽が上がっています。そのあとに散歩や話しする等が上がっています。どうでしょう。
運動のことで年の初めにダイエットを目標にする人多いかもしれない❓❕けれどダイエットはそれを目標にしないで、方法としての運動を楽しむことが大事かなと思います。楽しんだ結果ダイエットとなればOK。これからしばらく寒い時期となります運動はしにくいのですが、部屋の中でも出来る運動習慣を持ちたいものです。そして、身体を温める事も大切。温かいお風呂、熱燗、湯豆腐などの鍋、温泉。体を温めることで免疫力が上がることが証明されています。
今月のテーマ「置き換え」 社会の動きが気になって
カウンセリングの現場で時々リストカットの女子と会うことがあります。痛々しい傷後を見ることもあるのですが。どうしたらやめられるでしょう?と聞かれることがある。リストカットの背景と理由があることは確か。心の痛みを体の痛みに置き換えてその場をしのぐことになります。置き換える心の作用、心の防衛といわれています。つまり、向き合いにくい心の痛みを防衛するために体の痛みに置き換えてその場をしのぐ、人間の心は不思議です。幼い子供が爪を噛む、これも置き換えですね。
人の心の奥に抑圧された欲求や衝動がある。筑波大学の教授がセクハラで訴えられたというニュースが先週流れていました。性に対する衝動をそのまま立場を利用して直接的に行動に表したら道徳的にも社会的にも問題になってしまう。前回瀬戸内寂聴さんの話をしましたが、寂聴さんも「性」に対しての衝動が強い人なのだと思います。それを小説という書くことに置き換えて社会的に評価された、置き換えたことで社会的に意味づけされたことになる。そのことを「昇華」という。勉強のできない子供がスポーツで一番になる。これも置き換え。
リストカットの例でいうなら心の奥にある不安やトラウマを体を傷つけることに置き換えてリストカットしてしまう。それを別な形に置き換えることを教えてあげる必要がある。それと同時にカウンセリングが必要なのだけれど、どう置き換えるかというと、リストカットしたい衝動に駆られた時に呼吸する、書く、話す、水を飲む等のリスクのないことに置き換える。
この置き換え日常的に結構やっている。たばこの代わりに電子タバコに置き換える。悪い例はお父さんが会社で怒られ、それを家に帰ってお母さんに置き換えてお母さんを怒る、怒られたお母さんは長男に置き換えて、と置き換えの連鎖もある。今の例でいうなら長男は次男に次男は置き換えられずに自分に向け変えて自傷行為ということもある。子供のいじめ問題も背景にはそういうこともあるのかもしれません。人を殺してみたかった、といって人を殺めてしまうという事件が時々に起こる。戦う衝動をアクション映画を見ることに置き換えてそれを満たすこともある。戦うゲームが流行るのもそうした衝動を刺激しているのだと思います。
直接、行動に起こしてしまう、ネットを通じた誹謗中傷も含めてそうした事件を見ると今の社会とても危ういものを感じてしまいます。
良い例でいうなら、イライラした時に家中を掃除する。不要なものを見つけ処分する。草取りをする、山に登る、こうした置き換えは良いことですよね。でもこうしてみると健康な人は健康な置き換えのすべを生きる知恵として持っている気がします。置き換えが上手にできているか少し振り返ってみましょう。
令和3年12ワンポイント 「置き換えの生活の知恵を考える」
完璧な人、心身100%健康な人はいない。否定的な側面、悪い側面誰でも持っている、だから悩むことになる。苦しい時、辛い時にその気持ちを置き換えることで自分の心は楽になる、解放される。一つのことに固執すれば自分が苦しくなる。社会的に良くない置き換えが現われやすくなっているだけに正しい置き換えは人の心の安定に保つ生活の知恵。
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