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JILUKAワンマンツアー大阪を観て思った事

ついさっき上記のライブを観終わり、今帰りの電車である。
まだライブの興奮冷めやらぬ中で書かせてもらうので、誤字乱雑があればご容赦頂きたい。早く書かないと執筆熱が冷めてしまいそうなので。

私がJILUKAのライブを観たのは今日が初めてで、今まではCDやYouTubeでのライブ映像などで楽しんでいた。

今日のライブ会場は、アメリカ村BEYOND。大阪では若者達がひしめき合う、心斎橋の中心にあるアメリカ村。その中でも有名なスポット「三角公園」の目の前にあるこのライブハウスは、決して大きなハコではなく、駆け出しのアマチュアバンドや、まだファン数が少ないバンドがよくライブをしている。

そんな中でJILUKA。バンド歴もそれなりに長く、曲の質も高い筈なのに、まだこのハコの規模でワンマン…と個人的に思う所はあるのだが、そこについてはまた後述したいと思う。

まず開場する1時間前に先行物販というものがあり、先にライブのグッズを購入出来るイベントがある。ライブを観に行った事がある人であれば聞き慣れた言葉であり、先行物販に行った後開場するまで近くで暇を潰すまでがワンセットである。

先述した様にJILUKAのライブは今日が初めてであって、どれ位の規模感なのか、ファンがどれ位物販に並ぶのかも予想がつかないので、10分ほど前に先行物販に行く事にした。すると、なんと誰も居なかった。
そんな事があるのか…と思った。もしかしたら事前にファンはグッズを購入していたりするのかもしれないが、それにしても0人は初めてだ。

ラバーバンドを購入して、開場まで前の三角公園で暇を潰す。相変わらずタバコの吸殻やゴミが散乱しており、お世辞にも褒められた光景では無い。コロナ禍とは言えかなり世間的にも落ち着いて来ている為、人の数は多かった。どうやら近くの店に有名人が来ていた様で、その影響もあったかもしれないが…

開場時間5分前に移動。と言っても目と鼻の先にあるので、既に規模感は窺えた。チケットの番号は40番台だったのだが、待機列を見た感じだと30人程しか居なかった様に思う。つまり番号は歯抜け状態であり、かつ私より後の番号の人はほとんどいなかった事になる(恐らく)。また危惧が増える。

開場してドリンク代を支払い、いざ現地入り。
BEYOND自体は初めて来たが、なるほどやはり規模感は小さい。極端な話をすると大学生のサークルがライブをする位の規模だ。キャパシティは恐らく100人入ると満員御礼だろう。70人程でもかなりパンパン、さらにコロナ対策の事もあるので50人ほどしか入れられない様な雰囲気だったと思う。

30分後のSTARTまで待っていると、少しずつ人は増えてきた。が、あくまで少数であってまだまだ満員には遠い人数だ。START時でも後ろはスカスカ、前は恐らく固定ファンで埋まっていたが、私は後方で観ていたのでかなり視界が良く全体を見渡せた。
見た感じ女性9割、男性1割ほど。若年層のファンは少なく、20代中盤〜30代位のファンが多いと感じた。まぁバンドももう中堅ほどの歴なので、そこは致し方ない所もあると思う。そして個人的にJILUKAは若年層に受けそうな音楽性ではない。笑

START時間ほぼ定刻でライブスタート。初めて生で観たけども、流石に全員イケメン!今回は新しいミニアルバムのツアーなので、それに沿った服装なのだが、全員ビジュアル系真っ盛りという出で立ちで素晴らしい。特に左右の竿隊2人は背中に片翼を付けており、それが良い感じにシンメトリーになっているのが良かった。

ライブ曲は最初から全開で飛ばしていた様に思う。そもそもJILUKAは音楽性の基盤がメタル+djentなので、ほとんどバラード曲というものが存在しない。ボーカルはデスボイスを多用し、ドラムはブラストビートで押しまくり、サビが終わるとブレイク、バスドラ踏みまくり、ギターはピロピロのオンパレード。どうです?これで若い層に受ける音楽性と思いますか?笑

端的に言ってしまえば、JILUKAが今一つ売れない理由がこれだと思っている。CDで聴いている分には非常に格好良いのだが、ライブとなれば話は別。いわばライブでは「ノリやすさ」が重要であり、求められる曲のベクトルが違うのである。
曲自体が非常にシンプルな構成で、音数も少ない。しかしそれ故にライブでは一聴しただけでノれ、知らなかったけどあの曲良かったよね!となる。

JILUKAは正にその反対。曲展開は複雑であり、1曲の中でノリが様々に入れ替わる。フレーズフレーズは勿論格好良いのだが、難しい物が多い上にギターはピロピロとズンズンが基本なのであまり響いてこない。さらに致命的なのは、リズムがノリにくい曲が多い事。

ビジュアル系のライブでは一般的なライブとは違い、「振り」と呼ばれる物が多く存在する。一概には言えないのだが、ビジュアル系を語る上では外せないのが振りだ。
知名度の高いヘドバン(曲のリズムに合わせて頭を振る行為)だけでなく、手拍子、咲き、ジャンプ、ハートなど…その方法は多種多様で、バンドによって色を出すのもビジュアル系バンドに於ける楽しみの1つとも言える。

JILUKAは見た目はゴリゴリのビジュアル系ながら、そこまで振りのパターンは多くないバンドだと言える。硬派な曲が多く、あまりキャピキャピしたダンスサウンドが無い事もあるが、大半の歌詞が英詩なのも大きい。なのでほとんどの曲は基本的なヘドバンや咲き、拳を上げるだけでライブのノリはOK。まだ1度しかライブを観ていないので、勿論そんな訳ないだろと言う意見もあるかもしれないが、ライブを観た後の率直な感想なので許して欲しい。

JILUKAのライブがノリにくいという点について話を戻そう。先述したがJILUKAの曲の大半は重めのズンズンしたサウンドとBPMが早いリズムが多い。言葉で解説するのは難しいのだが、ヘドバンするには早すぎたり遅すぎたりする事が非常に多いのだ。なのでライブを観ているファンは気持ち良くヘドバンが出来るタイミングを見失い、「この曲ってどうやってノったらいいんだろう」「なんか良く分からないからもういいや」となり、結局ほぼ棒立ちで1曲聴き終わる事になる。

曲の批判をしている様に見えるが、決してそういう事ではない。むしろJILUKAの曲は好きだし、ライブを観に行こうと思ったのも、最新のミニアルバムの出来が非常に良かったからだ。その分ライブに対して期待感はとても大きかったのに対し、実際にライブを観て色々と思うことがあり、いても立ってもいられなくなったのでこうしてnoteにしたためたのである。

ライブを最後方で観ていて、客が曲のノリに付いていけていない。今まで沢山のバンド、ライブを観てきたがここまでCDを聴いていた時のワクワク感とライブを観た時の「どこか残念感」は久しぶりだった。ただこの光景を観て、「なぜJILUKAはこんなに格好良いのにもっと売れない(知名度が上がらない)のか」という個人的な疑問に合点がいった。

それは先述した様に、ライブがどうにとこうにもノリにくい、これに尽きると思う。JILUKAの音楽を精力的に聴き、ライブにも頻繁に通う位のファンであれば至極当然の様にノれるかもしれないが、私のようなCDを聴いてライブに来た、もしくは初めてJILUKAを聴く人にとってはかなり辛い所もあると思う。

「今日やったセトリがノリにくかっただけ」「もっとノリやすい曲もある」一理あると思う。ただ、ライブは一期一会であり、その時にファンを作れなければバンドにとっては意味は無い。マニアックな曲が並ぶFC限定ライブであれば話は別だが、アルバムのツアーとなれば話は別だ。特にJILUKAは東京に拠点を置くバンドなので、関西では(失礼だが)知名度が低い。ライブでファンを増やさないといけないという気持ちは、メンバーにも必ずあるだろう。
その為のライブが今日行われたのであれば、残念ながら今日のセトリは良く言えば試験的、悪く言えば失敗と言わざるを得ない。

長々と書いてしまったが、結果論で言えば楽しかったのは事実だ。私自身、知らない曲も沢山あったが存分にヘドバンもしたし、ジャンプもした。ただ私がそうしている間も、客のほとんどは棒立ちがほとんどだった。そういうバンドですと言われるとそれまでなのだが、私はJILUKAに関してはそんな事ないと思っている。

これからもビジュアル系でやっていくのであれば、もっと振りがあり、ノリやすいライブ向けの曲を増やすべきだ。少なくとも私はそう思う。
音楽性の事もあり男性のファンが増えてきているとは言え、まだまだ女性ファンが大半を占めているのがビジュアル系だ。曲に合わせて振りが出来、かつ分かりやすい展開の曲がJILUKAには足りない。

ボーカルRICHOはしきりに敬語でMCをしていた。ビジュアル系バンドのボーカルなんて煽ってなんぼだろ!と思う私にとってこれはとても不思議な感覚だった。これは憶測でしかないのだが、客のノリが少なく盛り上がりに欠けていた(様に見えた)為、MCの勢いも無くなってしまったのではないだろうか。
そんなMCを聞いていたらとても悲しくなってしまったので、全ビジュアル系のバンドマンは客の反応なんか気にせずもっと煽って下さい。それが楽しいので。

最後に1つ、愚痴を書いても良いですか。笑
ライブが終わってアンコールを求める際、コロナ禍の今は声を出す事が出来ないので手拍子をする。
それが少ない事少ない事…ただでさえ入数が少ないのに、周りを見ると手拍子せず隣と会話したり、スマホをいじる人がほとんど。いや君達、アンコール聴きたいんだったらそれ相応の態度でアピールしなさいよ。
現代では当たり前の様にアンコールがあるけれど、それでもメンバーにとってこの光景は悲しすぎる。あまりに手拍子が少ないからメンバーの元に絶対届いてないよねって位音も小さかった。「手拍子してもしなくても、どうせアンコールやってくれるんでしょ」確かにそうかもしれない。でもね、メンバーにとって「アンコールの手拍子ほぼ無いけどやるか…」って言うのと「めっちゃ大きい手拍子が聞こえる!やるか!」だとメンバーのテンションも気合いの入り方も全然違うんだよ。
だからさ、みんなでJILUKAをらもっと応援しようよ。

と、アンコール前の手拍子タイムで感じた感想を愚痴にしてみた。
「ライブの楽しみ方は人それぞれ」ごもっともです。なのでこれも私個人が感じた勝手な感想だと思ってくれて大丈夫です。
でも、このままだと確実にJILUKAは売れないと思うんです。なのでJILUKAもファンも、ライブでの盛り上がりを作って、知名度を上げれたら良いなと思っています。
東京だと武道館、大阪だと大阪城ホール。いつかそこでJILUKAのライブが観られる日まで、続いて欲しいバンドです。

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