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最近の英語学習(丸9年たちました)
12月になり、ついに英語学習継続して丸9年たちました。そう、結婚した年の9年前の12月に、これといった理由もなく突如英語学習を開始したのです。まさかこんなにハマるとは……
最近の英語学習
最近は「英語のハノン」フレーズ編と上級編、一人で英語を話す(録音)、The NYT newsletterを読む、Danielと週一で言語交換、暇さえあればpodcastを聞く、あと”The Giver” by Lois Lowryを読み始めました。
YouTubeもいろいろ見ていますが、最近の一押しはこれ。
English with Brittany
3歳の息子さんを子育て中の、元?英語教師BrittanyのYouTube。クリアな発音で日常的な表現が学べる。息子ちゃんDoriの可愛いらしさもツボ。
なかでもこれと、
これがすごく勉強になって、何度も何度もシャドーイングしています。
電気を消すとかつけるとか、水道の水を出すとか、服を着るとか脱ぐとか、ゴミを捨てるとか、荷物を持っているか確認するとか、リュックを背負うとか荷物が肩からずり落ちてひっぱり上げるとか、そういう日常的な動作(動詞)や単語を意外と知らない。すらすらっと出てこないーー学校で勉強はしたけれど話せないっていう多くの日本人はこういうことから学んだほうがいい、と強く思う。
TOEICや英検も大事だし、その勉強は英語力の向上につながるとも思うけど、半面アカデミックorビジネスな英語にばかり詳しくなってネイティブがよく使う言い回しとか句動詞とかを使えないってことになりがち。
現にわたしも大学受験からの勉強を引きずってアカデミックな英語学習を再開し、昨年英検準1級取得。だいぶ遠回り? してここに辿り着きました。
難しめのテキストやTED Talkのシャドーイングなんかをがんばっていた時期もあるけど、英語を話したり聞いたりできるようになりたいなら、こういう動画から始めたほうがいいんじゃないかな。あと、いきなりドラマというのはお勧めしません。聞き取るのが難しすぎる。わたしも挑戦しましたが、このYouTube学習法のほうが効果的だった。
あと、readingもパワフルな学習法だと思う。話せるようになるためには聞くことと話すことが重要で、読む必要はないという意見もありますが、「聞く」と「読む」両方を心掛けていると、読むときに音が聞こえてくるようになるし、何といっても語彙力増強に効果的。
最近、学習を始めたときに聞いていた「ラジオ英会話」のテキストを引っ張り出してきて、後ろの方に載っていた、Colin Joyceのエッセイ「Japanglophilia」を読み直している。当時は難しくて読めなかったのよね~。それが読めるようになったのだから、うれしい。
あぁ、こういう言い回しいいなあ、真似したいなぁって思ったらマーカー引いて、次の日も確認して音読したりして。
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たとえば、
Mt. Fuji has an extremely majestic presence and is visible for many miles around.
(富士山はただならぬ荘厳な存在感があり、晴れた日には周囲何マイルにもわたって見える。)
majestic presence(荘厳な存在感)とか、is visible for many miles around(何マイルも離れた周囲から見える)とか使いたいわー。こんなのinputなしには無理だもの。 こんなにシンプルに言えるんだ…と感動。
内容も面白くてね。イギリス人らしく皮肉っぽい感じが面白い。
9年続けてきて思うこと
英語学習は、繰り返しやるしかない。「英語のハノン」みたいな教本も、1回目は単なるお試し期間、2回目からが本番、くらい感じで。Xの英語アカウントには英検1級ホルダーで100回(!)繰り返しておられる方もお見受けします。1級を取得後もなお…そう、それが外国語学習なのです!
とにかくしつこさがカギ。一度会っただけでは忘れてしまう人の名前だって何度も出会っていれば覚える。
ハノンも上記のシャドーイングも、何でも、狂ってる?ってくらい繰り返しやっています。
外国語をマスターするって、想像以上に難しいことです。
言葉は文化そのもの。自分の生まれ育った環境とはまるで違う文化に踏み入り、自分のものにしていこうっていうんだから。
母国語を習得することだって本当はすごいことで、誰もがーわたしたち日本人は日本語でーそれを達成してきている。幼児にはすごい言語習得能力があるのよね。
わたしの場合40年以上も日本語だけの中で生きてきて、英語を習得しようったって、そりゃ簡単なわけがない。
このあいだ光浦靖子さんの『やっとカナダに行きまして』という本を読んだら、人間は不要と判断した音を聴かないというふうにできているらしい。そうよ、だから英語の音が聞き取れなくて当然なのです(ちなみに光浦さんはカナダに1年住んでもまったく英語力に進歩はなく、東京にいたときと変わらないとのこと)。
英語に携われる仕事
実は英語学習開始時から、英語に携わる仕事をするというのは目標のひとつでした。英検も取得し、満を持して(?)数カ月前、英会話教室の講師に応募、試験をパス、来年4月から子どもたちを教える予定、でした。が! 授業の手順や教えることなど細かく決まっていることが多すぎて、すでに研修の時点で負担感が大きくなり、自分には無理だと辞退。振り出しに戻ってしまった。
実際講師という仕事が向いているかどうかもわからないのだけど…
数年前より小学校から英語を教えるようになり、民間の「子ども英語会話教室」がすごくはやっているのね~(今回知りました)。
2歳とかから教室に通って、大人になって必ず英語が話せるようになるかどうかは知りません。ただ、耳と口と脳を早いうちに慣れさせるのは悪いことではないと思う。それは少し楽器に似ている。わたしはピアノを習っていて、その後の人生で授業であれ何であれ音楽で苦労することはなかった。
もちろん大人から英語を始めた人間としては、大人からだって話せるようになる、と信じたいし、実際可能だと思う。でも間違いなく苦労します。大人から楽器を始めた方が苦労するのと同じです。
今日の東京新聞で、絵本作家の五味太郎さんが、「チェロを始めて分かったのは、楽器の演奏は肉体化すること。絵もそう。俺にとって、絵は完全に肉体化している感じ」と話されているのを読んだ。10年ほど前から独学でチェロを弾かれているそう。
なるほど! その謂いでいくと、わたしたち日本人は日本語は完全に肉体化しているけど、英語は全然そうではない。どうしたら肉体化できるのか…そこを考えていかないと(+バイオリンもね!)。
英語を難しいと思わない日はない。何のためにやってんだろう、って気持ちになることもある。
でも一方で、毎日新しいことを学ぶのは刺激的で楽しい。外国人の友だちと英語で話して、相手の文化を知り、日本の文化や言葉を客観的に見られるようになってーー英語学習はわたしの人生を変えた。
何かしら英語に触れられる仕事、あるいは仕事ではなくてもそんな機会をこれからも探していきたい。
あと1年で丸10年。試行錯誤しつつ楽しみつつ、少しでも肉体化して話せるように、、がんばろう。
そしてまた次の10年でどれだけ成長できるのか、どんな出会いや経験が待っているのかを楽しみに…