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Goal.comが掲載した21世紀のブンデスリーガ選手ランキングに関して

今月11日、サッカーメディアのGoal.comが『レヴァンドフスキ、ロッベン…21世紀ブンデスリーガ最高の選手ベスト25』という記事を発表した。

同記事の内容に驚きを感じたブンデスリーガファンは多かっただろう。同記事によれば「過去25年間、ブンデスリーガが一方的な競争であったことは周知の事実」で、「このような一強状態」から「ブンデスリーガは一部の層で最も弱いリーグとして書き捨てられている」というのだ。

リスペクトの欠如

もちろん、そのような理解が世間一般にないわけではない。しかし「世界最大級のサッカーメディア」を謳う同メディアが、この様なリーグや選手へのリスペクトを大きく欠いた低俗な内容を文章化して発信したことに純粋に驚かされた。内容の補足として記載された部分も、既述の内容を全くフォローできていない。

そもそもバイエルンが「一強状態」を築いているから「ブンデスリーガは弱い」というのは、論理の飛躍である。バイエルンが強いのはリーグ内のみにおいてではないうえ、バイエルン以外のドイツのクラブも欧州で成績を残した。

2022年にはフランクフルトがヨーロッパリーグで優勝し、昨シーズンはドルトムントレヴァークーゼンがそれぞれCLとELで決勝に進出するなど、セリエAリーグ・アンのクラブと比較して全く引けを取っていない。

ランキングの内容

さらに残念なのは、「ベスト25」と題されたランキングの内容も、読者のブンデスリーガへの理解を助けるものではないことだ。そもそも25シーズンという長い期間からランキングを作るのは、非常に困難である。

ジョバンニ・エウベルアイウトンミヒャエル・バラックオリヴァー・カーンは素晴らしい選手だが、彼らがプレーした当時と現代のブンデスリーガは戦術面や求められるアスリート能力が大きく異なり、そういった側面への補足やカーンが12位でノイアーが4位なのはなぜかといった部分へのフォローもない。

Goal.comへの失望

正直にいって、失望した。私はこの記事の前文部分の内容を変更し、今後この様な内容の記事を掲載しないことをGoal.comにおすすめする。

タイトルに「ブンデスリーガ」とある以上、少なくないブンデスリーガファンがこの記事を読むだろう。ファンがこの記事を読んだとき、どのように感じるかなど全く配慮されていない。今一度、内容を考え直すべきだ。

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