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孫正義が明かす「人類進化の転換点」 〜ASIで実現する1万倍の知性革命〜
この記事では、以下の動画内容についてまとめています。
はじめに
2024年6月、ソフトバンクグループの孫正義会長は、「人類は進化における重大な転換点に立っている」と宣言しました。それは、人工超知能(ASI 後述)の実現という壮大なビジョンを意味しています。
人類の20万年の歴史において、今後10年間は特別な意味を持つ時期となります。人間の知性を1万倍も上回るASIの出現により、私たちの常識は根本から覆されようとしているのです。
孫会長は、ソフトバンクグループのこれまでの事業を「準備運動」と比喩し、いよいよ本番のステージへ進める時が来た、と確信しています。人類の進化そのものに貢献するという使命に向けて、ソフトバンクグループは全力を傾注しようとしています。
この記事では、孫会長が描くASI実現への道筋と、それがもたらす人類社会の劇的な変化について、詳しく解説していきます。
1. ソフトバンクグループの進化の歴史
44年間の道のり
ソフトバンクグループの44年間の歴史は、「進化と増殖」の連続でした。孫正義会長は、この歴史を振り返り、各時代において新しい領域に挑戦し続けてきたことを説明しています。
パソコンソフトの流通から始まり、Yahoo!、ブロードバンド、モバイルインターネット、そしてソフトバンクモバイルの設立へと、常に時代の先を読んだ進化を遂げてきました。
孫会長は、大企業の経営者は投資家的な視点で事業を評価すべきだと主張します。財務会計的な数値だけでなく、各事業の株式価値を日々評価し、ポートフォリオ戦略として捉える必要があると説明しています。
グローバル展開への挑戦
ソフトバンクグループは日本市場だけでなく、スプリントの買収やTモバイルとの合併を通じて、世界規模での成長を実現してきました。また、中国ではアリババへの投資を通じて、アジア市場での存在感を高めてきました。
また、最近注目を集めているのがアーム社(半導体プロセッサー)の買収です。3.3兆円という大規模な投資額でしたが、AIチップの需要増加に伴って、2024年現在では24兆円の価値まで成長しています。
このように、ソフトバンクグループは常に時代の変化を先取りし、新しい価値を創造することで成長を続けてきました。そして今、AIという新たな革命の時代を迎え、さらなる進化を目指しています。
2. AGIからASIへの進化
AGIとASIの定義
人工知能の世界は今、大きな転換点を迎えています。孫会長は、AGI(Artificial General Intelligence)を「人間と同等か、1倍から10倍程度の知性を持つAI」と定義します。
AGIは人間のあらゆる思考や知恵、知識を全方位で上回るものですが、孫会長はこれを通過点に過ぎないと考えています。10年以内という予測も、実は謙遜した控えめな見方だと説明しています。
また、ASI(Artificial Super Intelligence)はAGIをさらに超越した存在です。孫会長は、ASIを「人間の知性の1万倍の能力を持つAI」と独自に定義しています。
この圧倒的な知性は、単なる人間の能力の延長線上にあるものではありません。AGIが脳の神経細胞のように相互に接続し、進化することで生まれる全く新しい知性の形です。
ASI実現への確信
孫会長は、2023年6月11日にASI実現への明確な使命を見出したと語ります。それ以来1年間、この課題に集中して取り組み、複雑な方程式を解き続けてきました。
ASIの実現は、単なる技術革新を超えた、人類の進化における重要な転換点になると語ります。孫会長は「ソフトバンクが生まれた理由は、ASIを実現させるためだった」と、強い決意を示しています。
このビジョンは、従来のAI開発の枠を大きく超えた、人類の進化そのものを加速させる壮大なプロジェクトとなっています。
3. ASI実現に向けた具体的な取り組み
アーム社の戦略的重要性
孫会長は、アーム社を「ASI実現のための中核的な存在」として位置づけています。アーム社の技術力、特に省電力設計能力の高さに着目し、AIチップの需要増加を見据えた戦略を展開していると孫会長は語ります。
アーム社のチップ設計は、クラウドコンピューティングからエッジコンピューティングまで、あらゆる場面でAIの機能を実装することが可能です。世界の主要テクノロジー企業との協力関係を築き、NVIDIA、Google、Microsoft、Amazon、Oracleなど、多くの企業がアーム社ベースのチップを採用しています。
ロボティクスとAI技術の融合
ソフトバンクグループは、ロボティクス分野でも積極的な投資を行っています。ボストン・ダイナミクス社への投資や、その他のロボット企業との連携を通じて、スマートロボットの開発を推進しています。
この「スマートロボット」は、従来型の自動化ロボットとは異なり、AIによる知性を備えた新時代のロボットです。工場での生産、清掃、買い物、建設など、様々な物理的作業をこなすことが可能になります。
ソフトバンクグループは、アーム社を中心としたチップ開発、ロボティクス技術の革新を通じて、ASI実現への道を着実に進んでいます。
4. 人類の進化における転換点
人類の進化の新たなステージ
人類の20万年の歴史において、孫会長は現在を重大な転換点として位置づけています。これまで人類の進化を担ってきたのは人間の天才たちでしたが、これからはAGIがAGIを刺激し合い、進化を加速させていくと説明しています。
孫会長は、ASIの実現が単なる技術革新ではなく、人類の幸福に直結すると考えています。がんや脳卒中、交通事故、自然災害、パンデミックなど、人類が直面する様々な課題に対して、ASIは革新的な解決策をもたらす可能性があらと語られています。
労働と幸福の再定義
ASIの実現により、人間の労働の在り方も大きく変化すると予測されています。必要に迫られて行う単純作業や肉体労働の多くは、ASIとロボットが担うようになり、人々はより創造的で意味のある活動に時間を使えるようになります。
ソフトバンクグループの「情報革命で人々を幸せにする」という理念は、創業以来変わっていません。孫会長は、この理念こそが本業であり、その実現手段として時代とともに進化を続けてきたと強調しています。
ASIの実現は、この理念を最も高いレベルで実現する手段として位置づけられており、人類の幸福に直接的に貢献する革新的な転換点となることが期待されています。
おわりに
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