男女格差って??
今朝、こんな話を職場で耳にした。
「日曜、上司とゴルフなんですよ~。だから、土曜に家のことがんばらないいけなくて。ぶっちゃけゴルフって言っても仕事なのに、ですよ。出世かかってますからね。」
ご苦労な話である。と思いながらも、出世ゴルフなんてまだ、この世にあったんだぁーと久々にもやっとした気持ちになった。この出世ゴルフの話は、我々女子職員には、永遠にこないお誘いである。(かといって、別に全く行きたくもないのだが。)
私の職種は、男女の給料の壁の差はあまりない。この仕事を選んだ密かな理由の1つである。
小中高と男女平等ということを疑いなく生きてきた。
中学時代に親友が、
「青年よ大志を抱けって言葉、大嫌い。少女だって大志を抱くべき。私は絶対にただのOLにならない。」
と宣言していたが、当時のわたしは、へえー-。ぐらいにしか思わなかった。
彼女の言葉の意味を理解したのは、大学3年になった就活の時だった。
「一般職」「総合職」。義務教育では、男女平等とか、散々言っていてこれである。
「女子の総合職は、男子にくらべて難しいよ。」と言われ始めた。
一生バリバリ働く自信もないし、寿退社することを前提に働きたくもなかったし。就職もしてないのに、結婚・出産を考慮に入れて人生設計を組まないといけない気がして、思考が追い付かなかった。かたや、男友達は、結婚・子育てなんて全く考えていない。なんだか、もやもやした。
結局、男性も女性も大きな区別なく働けて、結婚後も続けられそうな今の仕事を選んだ。
20代のころは、男女差なんてあまり意識せずに働いていた気がする。むしろ、同期の男子より認められることもあったし、やりがいもあった。
それが、30代になると少し状況が少し変わって見え始めた。優秀な女子の同期は、続々と産休育休へと入っていく。残された独身女と既婚男性、未婚男性に仕事がふられるようになる。そして、気づくとなんだか、男性職員のほうがスムーズに出世し始めるのである。女性管理職は未婚の人が多く、それでも男性職員より圧倒的に少ない。
えらくなりたいか。と聞かれたら、出世欲はそんなにない。でも、自分の仕事を認めてもらいたいという気持ちは、正直ある。だから、なんだか、意味の分からないゴルフで仕事が認められるというのが、不快なのかもしれない。
「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」
この発言を世間は、覚えているだろうか。森前首相が、昨年の今頃、物議を醸した発言である。結局、森さんは、辞任させられることになったが、一連の騒動に対して、もやっとした人は、きっと多かったと思う。
私個人の感覚なのだが、はっきり言って森さんは、どうでもよかった。
日本は男女平等を目指すから、森さんを辞めさせた!みたいな雰囲気が嫌だった。なぜならば
「男性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」
と女性が発言したら、あそこまでの騒動になるのだろうか。
私は、あそこまでの騒動にはならないと思う。なぜなら、女性は弱い存在で守らなければいけない存在と思われているから。
あの騒動の際に、もっと、社会の仕組みに突っ込んでほしかった。「女性議員の割合」「女性社長の割合」「シングルマザーとシングルファザーの割合」など、日本が男女不平等と言われる根本に突っ込んでいく必要があるのではないかと思う。
と、えらそうなことを言ってみたが、一般市民の私ができることって、と悩んでたら、ふと思い出したことがある。
先日、私より先に結婚した妹が、
「私、男の子ができたら、絶対に料理から洗濯。すべてやれるようにする。」
と宣言してきた。妹夫婦は、共働きで給料の差もほとんどない。旦那のが、やや残業が多いが。家事全般は、妹がやっていると少し不満げにつぶやいていた。旦那さんも掃除等はやっているようだが、到底5対5の割合ではない。
ある本で、新しい価値観がしっかりと根付くのに、3世代かかるという文章を読んだことがある。妹の息子が、家事をやるようになり、その姿を見て育った妹の孫が当たり前のように家事をやるようになるのであろう。
ただ、私は少しせっかちなので、自分の子どもたちに、男女関係なく家庭のことを行う姿を見せていきたいなと思っている。