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10月のひとりごと
日記に書くほどでもないとりとめのないはなし。
登場人物は主に2人。
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心療内科に初めて行ったのは1年前。過労が原因で適応障害の診断を受けた。そのときに診察とは別にカウンセリングを勧められ、先生も「合わなかったらやめていいよ」と言うので一度受けてみた。担当になったカウンセラーの方は新人っぽい女性で、向こうのほうが緊張していてうまく会話が噛み合わず、先生の言う通り2回目はお願いしなかった。
その後自分は転職をしたが、一年後違う職場で全く同じ状況になった。心療内科にも1年ぶりに行き、またもや休職とカウンセリングを勧められた。
あの若いカウンセラーさんにもう一度会うのは流石に気まずくて、別の方がいいですと伝えると、今度は病院の診察室でリモートで行うスタイルになった。
カウンセリングが始まり、「なんで休職することになっちゃった?」という質問に30分くらいかけてこちらが答えたところで「では今日は終わりにしましょう。画面はそのままで退室して大丈夫ですよ」と言われた。
(えっ、今後の進め方とか、こういうゴールを設定しましょうとか、そういうのないんか?)と焦った私は、画面越しでも伝わるようにオーバーに引きつり笑いしながら「アッ 次までに用意してくることとかってありますか?そもそもこれってどういう感じで進めていく感じですかね?」と詰め寄った。感じ悪い。すると先生からは「うーん、特にこうしていこうみたいなことはないんですが、まあ次までに今しんどいことを整理してみるといいですね」とこれまた要領を得ない返事が返ってきた。モヤモヤしながら、2回目の予約はせずに帰った。
通院を終え、午後は友人と会った。カウンセリングでの一幕を話すと友人が「そういえばさ、洋画ってカウンセリングのシーンよく出てくるよね。主人公がただ自分の状況とかをダラダラ話してるやつ」と言い“確かに!”と思った。全然映画を観る方じゃないけど、それでも主人公が唐突に誰かに向かって自分語りするシーンを見たことがある。あれカウンセラーと話してたのか。
次は映画の主人公気分でやってみようと思って、2回目のカウンセリングを予約した。
友人と学芸大学で待ち合わせした。目的なく遊ぶときは、渋谷・新宿は人の多さに疲れてしまうのでどうにか避けたい。テレビでオードリー若林がちょうどそんな話をしていて「新宿で少しでも迷って立ち止まろうもんなら”タイムイズマネーの輩”にすごい睨まれる」と言っていて笑った。
自分の住んでいる場所は東京の端っこなので、渋谷などを避けつつ相手に合わせた場所を提案することが多い。そうなると大体下北か三茶あたりになる。でもそれだと、結局渋谷も新宿も通らざるを得ないのである。あと、田園都市線とか大江戸線とかなんかやたら遠くて、渋谷を超えるだけで体感距離が2倍くらいになる。そんで結局人も多い。大人の遊び場所の正解が分からない。
若林さんはあのセリフのあと、高尾山方面の中央線沿いが落ち着くといって、分倍河原を話に挙げていた。私は鶯谷の銭湯に行き、帰りにマックで話して帰る遊びが1番好きかもしれない。
わっちゃんとケーキ屋さんに行きカボチャプリンを買った。帰る途中にサイゼリヤを発見し、お腹が空いていたので誘惑に負けて入った。「こんなに長い時間冷蔵庫入れなくて大丈夫かなぁ」と思いながら、テーブルにケーキ屋の箱を置いてパスタやチキンを食べた。わっちゃんにまでは届かなかったと思うが、箱の真横に座っていた私は食事中ずっとカボチャプリンのカボチャとスパイスが融合した素晴らしい匂いを感じていて、不思議と明太子パスタにもカボチャの味を感じ始めていた。
そんな中でぼんやり「おいしさの半分って匂いなんじゃない?」と世紀の大発見をしたが、この匂いが届いていないであろうわっちゃんには話さないでおいた。
翌日友人と会って、たい焼きを食べることになった。まずは喫茶店に入り互いの近況をざっくり共有しあったあと、たい焼き屋に向かった。商店街を真っ直ぐ歩いる途中で友人が「甘い匂いしてきた!この辺かも!」と言い、私が「いやこの匂いはあそこのドーナツ屋じゃない?」と言った。そこから1分も歩かないうちに無事たい焼き屋を発見し、向かいの公園のベンチで食べ始めると、どちらからともなく「っていうかたい焼きって匂いしないね」と言ってウケた。
サイゼリヤでの大発見が、翌日たい焼きによって破かれた。