妊娠出産してなくたって助産師を頼ってほしいんです
「もうこの棚で本を探すことってないのかもしれないなあ」
助産師から会社員に転職した時にこう思ってちょっと寂しくなったことを思い出した。
医学や看護の本が並んだ中でも「助産学」「産婦人科」の棚。
また自らこの棚に足を運んで本を探すことができるなんて、しかも自分が学びたいことのために本を探せるなんて、なんだか嬉しくってうきうきしてしまった。
最近少しずつ言語化できるようになってきたのだけど、私は出産のサポートそのものよりも、
「女性にとって産むことってなんなのか?」
「そもそもその人が生きたい人生を生きるためには?」
とか答えのないものを考えたり、誰かとあーだこーだ話すことが好きなのかもしれないと思っています。
そんなことを考えながらぼんやり本屋の棚を眺めていて「これこそ今学びたかった内容の本だ〜〜〜!」とテンション上がって昨日購入してきたのがこちら。
プレコンセプションケアってなんぞやって感じだと思うんですけどね。
私も今あらためて学んでいるところなので自分の学習のために整理しながら書いてみます。
プレコンセプションケアとは?
つまり、妊娠できる年齢のすべての人が、健康で心豊かに生活できるような社会にするために支援していきましょう、みたいな話です(ざっくりすぎて偉い人に怒られないか心配)。
元々、プレコンセプションケアは、1980年代前後から糖尿病合併妊娠での先天性異常率の高さなどで注目されていて、妊娠前から健康管理をしましょう!という考え方が元になっているようです。
アメリカで医療は進歩したのに母体死亡率が改善されないのはなんで???ってことで、この「健康管理」を発展させるために2006年に国の政策として出したものがプレコンセプションケアの始まりと言われています。
ところで、さきほど引用した部分まで戻ってもらえますか?
「2019年10月」ですって。
日本でプレコンセプションケアについて定義されたの「2019年」ですよ。
たった5年前です。
日本でも関心が高まってきてるけれど、まだまだこの分野ってこれから期待されているものなんだなって今書きながら思いました。
でも、妊娠を考え始めた人や妊娠したい人へのケアは広がってきているかもしれないけど、そもそも
「今は妊娠を希望していない」
「妊娠を希望したいのかどうかわからない」
って人へのケアってどうなってるのかな?あんまりないんじゃないかな?というのが私の疑問です。
(でも私が知らないだけできっとあるはず。)
「産んだ」私が「産む」以外のサポートをしたいと思った理由
「産む」サポートをしていた私が、「産む」以外にも目が向き始めたのは自分や知り合いの経験もあります。
私自身も流産の経験があること。
知り合いがパートナーの体調の関係で自分たちの子どもが持てないことが判明したこと。
同じくらいの子を持つ知り合いで子宮頚がんの治療中の人がいること。
「産む」「産まない」だけではない可能性や選択肢もあるし、「産めない」こといも現実なんだと痛感したこと。
また、「自分と家族のためにも母が健康で過ごす」ことも大事なことだと。
病院で助産師として働いていた時よりも、色んな人に出会って私の考えも広がりました。
そして、妊娠すれば病院で助産師に会えるけど、妊娠してない時って助産師、ほぼほぼ出会わないですよね(婦人科に助産師がいることももちろんあるけど)。
でも、今妊娠を希望してなくたって、助産師と話す機会があってもいいんじゃないかな、むしろ助産師をもっともっと使ってほしいなって最近思うんです。
女性である以上、産んでも産まなくてもホルモンバランスのこととかずっと付き合っていかなきゃいけない心と身体があるから。
それに、妊娠出産関係なく、自分がやりたいことをするためには健康でいることって大切なことですよね(例えば毎年の健康診断を受ける、がん検診を受けるとか…)。
私たちは女性の心と身体について学んできて、国家資格を持った専門職です。
助産師は全員看護師免許も持っているし、保健師免許を持つ人も多いです。
そんな私たち助産師が出産や産後ケア以外のところにもできることや活躍できる場をもっと考えていきたい。
ぼんやりしてるけど、そんな辺りが今のわたしの夢です。
まだ自分自身やりたいことがまとまりきってないんだけど、壁打ちのような気持ちでnoteにも少しずつまとめていきたいと思います。
追記:今日はSHElikesのコミュニティのサポ隊を一緒にやっているあきさんとおしゃべりしてました!あきさんのおかげで少しまた頭の中が整理できました✍️
あきさんも第二子妊娠中(もう予定日だって!)でとってもパワフルに色々挑戦されていて素敵な女性です🌺
noteもスタエフもされてるからのぞいてみてくださいね〜!
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