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優しいあの人

あの人は、優しい。
とっても優しい。
優しすぎる。
どんな時にも、気遣った声をかけてくれる。
絶対に誰も傷つけたくない。
と、言わんばかりに言葉を選び、場を荒げることはしない。
誰にでも優しくて、優しすぎて。
その優しさは、無責任な優しさ。
まるで、水に映った花火のように、綺麗に見えているのに、そこにはない。
その人はそこにいるのに、本当のその人はそこにはいない。
私は、あの人のつかめそうでつかめない優しさからそろそろ離れなければ行けない時なのかもしれない。
弱い私にそんなことできるのかな?
記憶も感情も全部無くなればいいのに。

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