あの日のこと⑤
私たちが、テーブルの下の隠されたところで、何をしていたのか他の3人は気付いていなかった。まさか、裸足の足の裏を触っていただなんて誰も思わないだろう。
でも別にたいしたことじゃない。
酔っ払った大人が子どもみたいに戯れてただけ。
彼の男友達も亜美の男友達もタバコを吸ってる彼と私の会話になんか全く無関心で、男同士盛り上がりゲラゲラ笑っていた。
ただ、私たちをチラチラ監視していた亜美だけは、タバコを吸い出した彼と私がなんの話をしているのか気にして聞き耳をたてていた。ムッとした表情が見える。そして亜美は、私たち2人の座っている距離、体の間隔が時間が経つにつれてくっついていっていることにもイライラしていた。
私たちが腕と腕をくっつけて顔を寄せて1つのスマホを見ながらキャッキャッ話しているのをイラッとした表情で見ていた。
私はそれに気付いてはいたが、酔っ払ってるし、もう亜美のことなんてどうでもよかった。
ただ彼の体温と匂いを感じていたかった。