(結果編2)各国の在日大使館の地震ツイートを見比べてみた
各国の在日大使館のTwitterアカウントが2/13の地震についてどういうツイートをしているのか、全部調べてみた。こちらは結果編の2つめ、個人的に気になったツイートを紹介する。
結果編の1つめや調査方法などについては以下へどうぞ。
その他特徴的だなと思ったツイート
中東諸国「神に賛美し」
結果編1にも載せたオマーン、サウジアラビア、ヨルダンのツイートには神の名が出てきた。イスラム教を感じる。
サウジアラビア大使館のツイート(オマーンも似た感じ):
(どうやら「賛美」というのは「褒め称える」というよりも、礼拝したり敬ったり、信仰心を持つ的な意味合いらしい。)
ヨルダン大使館:
こういう災害時に「神様がいるから大丈夫」と思えるのは心強そうで、ちょっとうらやましい。一応私は神道なので神ではなくてご先祖様ということになるが、もともと人間だった存在よりも、最初から最後まで神である存在のほうが災害時には頼りがいがある。私の祖母なら「人間死ぬときは死ぬんだからしょうがないよ!」と豪快に笑って助けてくれないような気がしてきた。
それはともかく、地震のツイートで神の名を出したのはこの3カ国だけだった。キリスト教の国がGod(に相当する言葉)を出してもいいのではと思ったが、改めて調べてみると、地震ツイートをした中東以外の国の中で国教を定めている国は多くなかったので当然かもしれない。
そういえばアフリカ人の著名人のツイートをちらほら見たことがあるが、日常的に神に言及していた。「omg」のような冗談めいたものばかりではなく、わりと真面目に語るものもあった。だからというわけではないが、もしアフリカ諸国の在日大使館がもっとアカウントを開設していたら、イスラム諸国以外にも神の名を出すツイートがされていたかもしれない(妄想)。そんなことないのかな。
あともしバチカン(ローマ法王庁)大使館がこの地震に触れていたら、きっと「神がお守りくださる」的なことをツイートする気がする。
トルコ「欠航が発表されました」
トルコはツイート数が多く、交通機関の運休情報などの実利につながる発信もしていたが、こういう具体的な情報は他の国のツイートには見られなかった。
他にも公的機関のウェブページをシェアしたりリツイートする形で地震情報やどう行動すべきかの指示を頻繁に共有していて、大使館アカウントが「見られている感」「活用されている感」があった。
ロシアとベラルーシ「親愛なる同胞!」
ロシアとベラルーシのツイートは「親愛なる同胞!」で始まっていて、共産時代の名残を感じた。
ざっと見る限りはそんなにこの言葉は使われていないらしく、ロシア大使館は緊急度や重要度が高いツイートに付けている印象(検索結果はこちら)。積極的に聞いて欲しいときに「ねえみんな!」と呼びかけるのと同じ感覚だろうか。
一方でベラルーシ大使館はコロナ関係のツイートに「注意!」を付けているが、「親愛なる同胞!」はこのツイートだけだった。ただしベラルーシ大使館はまだ520件しかツイートしていないし、担当者によっても言葉遣いは変わると思うので一概には言えないけれど。
台湾「みんな、大丈夫だった?」
台湾は地震発生直後に「みんな、大丈夫だった?地震」というツイートをしていた。友達のような気軽さだ。これは自国民ツイートとしてはカウントしていないが、フォロワーとの距離の近さがうかがえる。
トーゴ「7.1地震」
地震発生からわりとすぐツイートされた。フランスの新聞社の第一報をシェアするにとどまっており、他の国に比べると情報が薄い。大使館からの発信というよりは個人的な思いが強いツイートなのかもしれない。なおGoogle翻訳によると「Séisme de 7.1」は「7.1地震」とのこと。
これらのツイートは各国に親しい人であれば当たり前のことかもしれないけれど、私はあまりこういったツイートを見ることがなかったので新鮮に感じられる。
終わりに
謎の執念に駆られて調べまくってしまった。でも満足している。
多くの大使館が地震ツイートしているのではと予想していたが、調べてみるとかなり少なくて驚いた。(少なくとも現時点では)大災害にはなっていないし、パニックが起きたりもしていないからだろうか。
また、ツイートひとつでその国をどうこう言うのは短絡的だとは思うものの、自国民ツイートをした国に対しては少し見方が変わった気がする。次に行きたい国がたまたまオマーンだったので、ツイートが最も早いことがわかったときは何だか興奮してしまった。気軽に旅行できる時代が待ち遠しい。
調べた結果はすべてこちらにまとめてあるので、興味のある方はどうぞ。海外情勢に詳しい人なら何かを読み解いてくれるかもしれない。
ついでに、在日大使館のアカウント一覧はnoteにもまとめた。
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