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初任者の洗礼

大学を出てすぐに「先生」と呼ばれる。

しかし、生徒達に会う前に
会議の嵐。

そこで初めて「先生」の仕事を知る。
生徒に関わる以外の業務の多さ。
煩雑な事務仕事。
様々な年代の独特な雰囲気を醸し出す同僚たちとのやりとり。

当たり前のように飛び交う言葉の意味さえわからず、
愛想笑いをしようにも
笑いとは程遠い表情。

生徒を迎えるまでに
これほどのことを覚え、理解しておかねばならないのかと大量の紙とパソコンに映し出された要項を見つめ
ため息をつく。

次の瞬間それをかき消すように咳払いで誤魔化す。

するとすぐに声をかけられ、外に出る。

校舎の戸締りについて
学ぶとのこと。

校舎の管理までするの?

授業の話はいつになったら出てくるのだろう。

わからないことは沢山。
でも、どこから何を聞いたいかもわからないまま時間が過ぎて行くうちに1日が終わった。

少なくとも良いスタートは切れていない。
友達も私と同じなのか。
学校以外に就職したら友達はもっといい一日を過ごしたのだろうか。


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