大切に育てられている蘭たち
レッスン室に遊びにきていた小さな蘭たちは、だんだんに花の時期が終わりました。
そして6月のはじめに、レッスンに来た “お母さん” に連れられて全員お家に帰って行きました。
植え替え作業が必要なのだそうです。
鉢からはずして傷んだ根を取り除いたり、水苔を取り替えたり。
そして戸外の直射日光の当たらない風通しの良い場所で夏を過ごすのだそうです。
一気に何十鉢も植え替えをしたので腰が痛いの。
そう言いながらピアノを弾いていきました。
レッスンのたびに入れ替わりいろんな種類の蘭を楽しませていただきました。
みんな、ありがとう。
また冬に会いましょう。
いつしかお部屋に蘭があることが当たり前の感覚になっていたようで、急に誰もいなくなったテーブルが妙に白っぽく広々と感じてしまいました。
でも半月もたつと、こんどはなんにも無いことにも慣れてきました。
それがまさか今日また新しい蘭たちに会えるなんて。
かすかにチョコレートの香りがしました。
パフィオ? 不思議な形です。
他のも名前を教わったのだけど、書き留めずにいたらすっかり脳から消えていました(笑)
そうそう、トップの画像の黄色い蘭からはハッカの香りがしました。
置いていけないの。見てもらうだけ。
せっかくきれいに咲いてくれたので見せたくて。
優しいかたです。
暑い中、おっきなコンテナかかえて来てくれました。
この時期は管理がとても難しくて、なにかの加減がちょっと違うと、すぐに元気がなくなってしまうのだそうです。
だから置いていきたいけど置いていけないの。
私も、もし預かったこの子たちが元気がなくなってしまったら、おろおろと途方にくれてしまう。
お花が大好きな私に一目でもと、車に積んで、隣の市から来てくださったそのお気持ちが嬉しくて嬉しくて、写真をとらせていただきながらしばらく香りを嗅いだりお話したりしました。
どの花を見ても、大切に大切に育てられているのが伝わってきます。
ピアノが済んでさようならの時、コンテナ持たせてもらい車まで運びました。
後ろに載せてドアをそっと閉めました。
みんな、来てくれてありがとうね。