必要だからといって十分だとは限らない ~ヘロQショップの送料の情報が統一されてない件~
ある命題の真偽と、その命題の逆や裏の真偽は一致するとは限らない。
ここで、命題「AならばB」について、逆は「BならばA」、裏は「AでなければBではない」である。
命題「AならばB」が真であるとき、AをBの十分条件、BをAの必要条件という。
ある命題の真偽と、その命題の対偶の真偽は必ず一致する。
命題「AならばB」の対偶は「BでなければAでない」である。
すなわち、「Aが真であるためには、Bが真であることが必要」ということであり、これが必要条件が表していることである。
さて、ここでヘロQショップに掲載されている送料の情報を見てみよう。
「ヘロQショップ」は、劇団ヘロヘロQカムパニー関係の映像ソフトやパンフレットなどを販売しているサイトである。
送料の情報
特定商取引法表示
特定商取引法表示のページ (アーカイブ) には、「商品代金以外の必要料金」として以下のように書かれている。
これだけを見ても、特におかしい点はないといえるだろう。
ただ、「必要」料金であることを覚えておこう。
ご利用案内
ご利用案内のページ (アーカイブ) には、以下のように書かれている。
「一律520円」と書かれている次の行に「一律510円」と書かれており、違和感が強い。
とはいえ、「510円かかります」とは書かれているが「510円しかかかりません」とは書かれていないので、520円かかるとして矛盾はしないだろう。
特定商取引法表示の「CD・DVDなどの商品発送は500円」とも異なるが、この「500円」はあくまで必要料金であり、十分料金ではないため、510円または520円かかるのであれば500円以上であるため矛盾はしない。
なお、「CDやDVDなど」を注文していない場合 (チケットの発送) については、このページに (明示的な) 情報は無さそうである。
トップページ
トップページ (アーカイブ) には、以下のように書かれている。
これまでの情報と矛盾はしない。
ご利用案内では「510円」が全角、「520円」が半角であったのに対し、ここでは「520円」が全角になっている、というのは面白い。
参考情報
レターパックの料金
執筆時点で、レターパックプラスの料金は520円、レターパックライトの料金は370円である。
レターパックプラスの料金の520円は、送料として提示されていることが確認できた最高額と一致しており、整合性がとれていると考えられる。
レターパックは書留扱いではないらしい
トップページは「レターパック520郵送・簡易書留扱い」と書かれている。
しかし、レターパックは
損害賠償は無い
特殊取扱は付加できない
(書留郵便は別室で取り扱うが) 通常の作業室で取り扱う
などの違いがあり、(簡易書留を含む) 書留とは異なるらしい。
よって、これは「送料は500円必要 (十分とは言ってない)」よりも重大な矛盾であると考えられる。
ソース:
まとめ
執筆時点で、ヘロQショップでは、送料の情報として「500円」「510円」「520円」が混在しており、違和感がある。
とはいえ、「500円」「510円」は必要な金額ではあるが十分な金額ではないと考えられ、間違っていると断言はできない。