高橋源一郎様
いつも、楽しみにラジオを拝聴しております。
少し前に秘密の本棚で紹介されてた、有吉 佐和子著 非色を読み終えました。
重い内容の為読むことをためらいました。しかし、誰しもが加害者、被害者となりうる、差別という問題について多面的な視点を持ちたいと思い読むことにしました。
私は驚きました。
戦後間もない日本で、ニューヨークで繰り広げられる差別と偏見は今よりも明らかで過激です。初めて知ることも多々ありました。重いはずの内容でしたがとても読みやすく、夢中で読みました。作家という人たちはすごいなと改めて驚きました。
今となっては目新しい視点ではないものの、書かれた当時にこの目線で書かれていることに衝撃を覚えました。そしてこんな小説があるにも関わらず、未だに差別が問題として連日ニュースになっているのは残念な事です。バスの席が肌の色で分けられていた時代よりも、複雑で多様になってしまっている気もします。
差はあるのです。仕方がないことなのです。身近な事からでもいくらでも差があります。男女間に関して言えば、やはり身体的に女性は弱いです。真ん中ぐらいの年齢から鑑みると、老若の差はすさまじいと思います。
でも、その差が誰かを傷つける、”問題”になってしまうことがダメなんですよね。
別の回でべてるの家のお話がありましたね。
そこで、べてるの家の方が町の方たちに、差別してもらっていい、と言った様な態度であることを教えてくださいました。それなんだと思いました。
差があることをもっと、お互いに分かり合って、じゃ、どうやって一緒に生きて行くかってことをやって行かなきゃならないと思います。
とても良い読書体験でした。本を紹介していただきありがとうございます。
実は図書館で借りて読みました。
政令指定都市の図書館にこの本はたった1冊しかありませんでした。かなりボロボロでした。私は新しい本を買いました。図書館に寄付します。一人でも多くの人がこの本を読んで考えるきっかけを持ってもらいたいです。
どうぞこれからも良い本の紹介お願いします。
毎週金曜日楽しみにしております。
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