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結局は自己満足らしい
期待の先は
男女問わずガチ恋は勝手に散っていく。だから、正真正銘に音楽を好いてくれるリスナーを大事にしたい。期待に応えたい。と、ずっと思っていた。
実際のところ、期待していたのは私の方だった。この歌を、私の音楽を求めてくれる人がいる。決して自己満足ではない。そう思いたかったのだ。
悔しい。たった一人、雪の華を歌い終えた時、喉の奥がギュッと締め付けられた。誰の為の、何の為の歌なのだろう。結局、自分の為でしかなかったのか。あの瞬間、私の音楽は虚空に消えるだけだった。
楽な気持ち
表向き、出来るだけポジティブな言葉を発した。それでいて、誰のどんな言葉も響かなかった。
孤独に走り切った後、イヤフォンで耳を塞ぐ。流れ込む音が脳を震わす。次々とアイデアが湧き出てくる。
今の気持ち、綺麗な空、いつもの味、、日常で何かを感じ取る度、頭の中に音楽が鳴り響く。たとえ自己満足だとしても、私から音楽を切り離すことは出来ないらしい。
孤独な音でいい。自己満足でいいから、自分の欲する音楽を、自分のタイミングで。そう楽な気持ちで考えた途端、締め付けられた喉が緩む。
冬眠の最中
一年半に及ぶ長い夢から覚めたのか、それとも今はまだ冬の夢の中にいるのか。
どちらが夢か現実かもわからないが、暫くは心穏やかな自己満足に身を任そう。