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遠州八重神玉と御朱印巡り。その4〜阿波々神社〜

2024年11月5日。

前回の池宮神社から半月あまり。
そろそろ次の八重神玉巡りに行きたいなぁと窓を開けたら空は曇り。
この日はどうやら一日通して曇りの予報らしい。

曇りかぁ。
曇り・・・。

よし、行こう!
阿波々(あわわ)神社っ!!

曇り空と天気予報で覚悟が決まりました。

正直、阿波々神社がどこにあるか知らなかったんです。
そこで、事前にGoogleナビ先生やX(旧Twitter)などで阿波々神社を調べて行った人の口コミを見ると、

「道が狭いので車で行くなら軽がおすすめ」
「バイクでもすれ違いが怖かった」
「土日や混雑時に車で行くと交通整理がある時も」
「倒木、落石には注意です」
「車で行くなら覚悟が要ります」

などなど・・・。
まぁ車は軽だけど、対向車はそうとは限らない。
ヘタレな私には相当な覚悟が必要な場所らしい。

曽許乃御立(そこのみたち)神社がどうこう言ってる場合じゃありませんでした。
間違いなく、遠州八社 八重神玉巡りの最難関な場所!!

道が細いけど景色はいいというので、あえて曇りの、見晴らしが期待できないという理由でこの曇りの日に決行を決めました。
雨だと落石とかスリップしたら怖いんですよっ!
若い頃、雨の日に山道のカーブでスリップしてスピンしてしまったことが今でもトラウマでして。

それでもここをクリアしたら八重神玉巡りも峠を越えるんだ!
ということで、そそくさ出かける支度をして行ってきました。

国道1号線バイパスを静岡方面に進み、「八坂IC」で降りて粟ケ岳の麓まではすんなり辿り到着。
もちろん今回もカーナビ先生とGoogleナビ先生にしっかり案内をお任せしましたよっ!

粟ケ岳(あわがたけ)麓の東山いっぷく処から阿波々神社まで約4km。

東山いっぷく処から見た『茶文字』
これを開いても頂上には行きません。

山頂付近の展望テラスにある売店は今日はお休みと書いてある。ヨシっ!(ココ重要。)

ここの駐車場からハイキングやトレッキングを楽しむ方達が結構いて、歩行者がそこそこいました。道の途中から歩行登山用のルートもあるので、常に道に歩行者がいるわけではないんですが、車1台分しか幅がない山道には傾斜もカーブもあり、要所要所でカーブミラーも待避所もあるけれど途中には民家もあるし、こんなところで車と遭遇は嫌だ!と、ハイビーム&徐行でえっちらおっちらのんびりと走らせる。

朝9時に出発したおかげか、行きは一台もすれ違うことなく無事10時過ぎには展望台テラスの駐車場に到着〜!
駐車場に車を止めた途端、ものすごくホッとしました。

景色も良さそうでゆっくり見たいところだけど、目的の阿波々神社へ。

阿波々神社 本殿

静かな森の中に佇む本殿。
パワーを感じつつ早速お参り。ぽつりぽつりとお参りされてる方もいました。

『阿波々神社(あわわじんじゃ)』
御祭神 阿波比賣命(アワヒメノミコト)別名;天津羽羽神(アマツハハガミ)  
天平八年(736年)の創建と伝えられ、古来より掛川、駿河、遠州地方の人々に広く崇敬されています。戦国の末期の武田・徳川の遠江を巡る攻防で兵火を被り、社殿は消失。その後はしばらく神社の整備は思うようにならなかったものの、明治十七年に本殿をはじめ拝殿等も改築され、氏子・崇敬者も昔の様に広まりました。
阿波比賣命の御神徳は生産・子授・安産成就
粟ケ岳は駿河湾・遠州灘より見立ての山として、古来より漁師・船員に信仰されています。一説には穀物の粟の穀霊を祭ると言われています。


授与所が開いていたので宮司さんをお呼びしたら、何やら忙しそうだったけど御朱印をお願いしたら快く対応してくださいました。その間に本殿周辺をゆっくりお散歩。

境内には八重垣神社と白羽神社と八王子神社の御分霊や、遠州七不思議の一つ『無間の井戸』があります。

『無間の井戸(むげんのいど』
その昔、粟ケ岳山頂の観音寺には「無間(むげん)の鐘」という、撞くとこの世では大金持ちになるが、死後は無間地獄に堕ちるという噂のある鐘があった。
その噂は村人はもとより、遠い他国へも広がり、富を求めて多くの人が昼夜問わず鐘を撞きに押し寄せた。
それを見た観音寺の住職が人々の目を覚まさせるため、鐘を寺の古井戸に投げ込み埋めてしまった。

というもの。
そしてこの無間の井戸の周囲には絵馬がかけられる場所があり、その奥に進むと粟ケ岳山頂到達地点だったそうですが、今回は行きませんでした。

横から見た無間の井戸
社殿周辺図

そしてこの粟ケ岳山頂付近には地獄の入り口があるとも言われていて、ちょっと怖い。

のんびり散策してから授与所に戻り、御朱印と八重神玉を授かりました。

阿波々神社の御朱印では、上に「粟ケ岳頂上」と書き入れていただくバージョンか、粟ケ岳のシンボルの『粟ケ岳と茶文字のイラスト』のハンコを押していただくバージョンか選べたので、私は『茶文字』でお願いしました。今や、これぞ粟ケ岳!と言う感じですね。

阿波々神社 御朱印

そして、阿波々神社の八重神玉に書かれているのは、『七不思議 無間の鐘』と『子授安産 生産成就』。
神紋は『桜』。ただ、この神紋は長い歴史の中で無くなってしまったらしく、粟ケ岳と阿波々神社が桜の名所でもあることにちなんで桜の紋になったそうです。

阿波々神社 八重神玉

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粟ケ岳山頂 阿波々神社(あわわじんじゃ)
住所 静岡県掛川市初馬5419
駐車場 無料
国道1号線バイパス 「八坂IC」より車で25分
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おまけ。

阿波々神社の鳥居を抜けた先に展望テラスがあるので立ち寄ってみました。

ここには売店があって本来は賑わっているらしいのですが、この日はお休みなので静か。でも数人の方がここで景色を楽しんだり歓談していたりしていました。

雨の心配はないものの、雲が広がる空に景色はあまり期待できないと思っていたのに、予想に反してそこそこ、いや、かなり景色がいい!

 晴れてたら海もはっきり見えそう
うっすら見える富士山
南アルプス方面

これは天気が良かったら確かに絶景!ましてや桜が咲いて名所になったら見応えへの期待はさらに高まる・・・!
人気のハイキングスポットだと頷けました。

そんな展望テラスの前で眼下に広がる茶畑を見守る一人の座像。

「茶祖」の栄西禅師の像だそうです。

栄西禅師の像


静岡がお茶の産地となるきっかけは勝海舟ですが、それよりはるか前、中国から茶種を持ち帰り、日本に茶栽培などを広めたのがこのお方。桜が終わった4月後半から5月にかけて、新緑の茶畑が広がる季節にはそれはそれは素晴らしい緑の絨毯もきっと素晴らしいことでしょう。

 展望台のアクリル板越しに見た栄西禅師の視線

次は体調を整えてハイキングがいいですね。その時はお天気もいい日を選んで景色も楽しみつつ登りたいと思います。

ちなみに、帰りの下り道では車2台と遭遇しました。しかも1台はワゴン車だったけどどちらも避けられる場所だったので助かりましたけど、降り切った時にはどっと疲れました。

事故なく無事ミッション完了。
はぁ、よかったー。

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