無意識のSEO対策
家族以外の人とほぼ話さないような日常が、早くも4ヶ月過ぎようとしている。
前職のカフェを辞めてから、引越しをしたり、家族問題の荒波に揉み流されていたら、あっという間の4ヶ月だった。
仕事探しはもちろん実行中。毎日ハローワークやら転職・派遣サイトで求人を探して、応募したり、断ったり、落ちたりしている。
今まではありがたいことにご縁などもあり、割と早く転職先を見つけていたので、今回が1番の長丁場になっている。
というのも、貰えるか分からない年金を待つよりも、今貰える失業手当や早期就業手当をいただきつつ、初めて「自分の暮らし方」にフォーカスした仕事探しをしているからだ。
今までは自分が興味のあることや好きなことを仕事にしてきたので、接客・雑貨・まちづくりなど、条件を絞って仕事探しをすると、すぐにお眼鏡に叶う求人を見つけられた。
でも今回は、「週に○日休みたい」「○時くらいに退勤できればいいな」「生活費を考えると○円以上のお給料がほしい」など、働き方に重きを置いているので、業界も職種も制限がなく幅広い。
この中からどうやって選ぶのか、選択の自由も時には不自由なものだ。
心と体の健康のためにも、今すぐにでも仕事をしたいのに。
そんな果てしない情報を片目に、誰とも会話をしないような生活をしていると、自分にとって丁度いいものだけに囲まれるようになってきた。
ある日、図書館に本を借りに行った。
この図書館には雑誌も取り扱っているので、東北の飲食店やまちづくりについての雑誌を何冊か読んでいたとき、ふと気づいた。
「自分が知っている情報を見つけるため」に読んでいることを
普通、自分が知らない情報を知るために読むはずなのに、自分が知っている情報を見つけては安心する、そんな読み方をしていた。
例えば、SNSで猫の投稿を検索したり、いいねを押したりすると、いつの間にかタイムラインが猫の投稿で埋まっているような。
自分にとって都合のいい情報ばかりが目に入ってくるような。
タイトルにもあるSEO対策(検索エンジン最適化)とは、企業などが自社のページを見てもらうために行うものであるが、それが自分にとって “有用な” 情報ではなく、自分にとって “都合のいい” 情報では、何の発見もない。
冒頭で仕事の探し方を変えた話をしたが、やっぱりカフェや接客は好きなので、前に働いていた店で月に何日かお手伝いをさせてもらっている。
その店のオーナーが第二の母と言っても過言ではないくらいの人生の恩人なのだが、その方との会話で印象的だった場面がこちら。
「友人と遊んだのだけど、どれだけ気の合う人でも考え方は違うんだなあと思いましたー」
「え、それ、当たり前じゃん。」
そう、当たり前なんだよ。だって自分とは違う人間なんだもん。
え、そんなこと?と思われるかもしれないが、おかげで最近のわたしは、人と会話をする中でも自分にとって “都合のいい” リアクションや話の流れを期待していたことに気づいた。
どおりで、聞き役だったはずの自分が、最近話したがりになったわけだ。
反省。
そういえば、姉との冷戦中に(第一の)母から「あんたって、若い割に頑固だよね」と言われた。
まあまあその自覚はあったのだが、この癖がさらに助長させていたのかもしれないなぁと思ったので、戒めにnoteに綴っておく。
ちなみに、週末に姉と3ヶ月ぶりに外出したのだけれど、普通に楽しかった。ごめんね、姉。
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