真面目でポンコツ

「自分の長所と短所かあ。」
ゴリゴリゴリ。クラッシックなグラインダーで珈琲豆を挽く。ドリッパーにペーパーフィルターをセットして、挽いた豆を入れる。ケトルのお湯がわき、お気に入りのカップにお湯を1/3ほど入れ、カップを温める。その上にドリッパーをのせ、豆全体にいきわたる程度に湯をそそぐ。20秒待ってから、いったんカップの湯は捨て、ゆっくりと湯をそそぐ。

齋藤孝著の「こども文章力」を日々ちょこちょことこなしている。
小学生向けだが自分にはいい。難易度は低く。壁は越えられる程度に。

長所と短所は表裏一体であるらしい。

自分にはせっかちな所がある。よく言えば行動が早い、行動力がある。
思い立ったら実行せずにいられない。その結果ミスが起こる、こんな感じかな。

7年前に夫が起業することを決めた時、自分がホームページを作った。知識ゼロの状態から1日かそこらで適当なものを立ち上げた。
サーバーの契約、独自ドメインの取得、ワードプレスのインストール、こんなところだろうか。
ミスはサーバーの契約時のスペルが間違っていたこと、13文字の独自ドメインを取得したが、ドメイン名は短い方がいいと後々知ったこと。

自分は失敗から学ぶ性質なのだろうと思う。そりゃ、しっかり下調べして失敗知らずの方がスマートでかっこいいけど。
先日、家具の組み立てをした時には、3個目からやっとベテランさんになるなと感じた。説明書を見ながらひとつずつていねいに組み立てるのだけど、何かかしらが起こる。付属の道具の使い方だって、終わるころにハッと気づいたこともあった。圧倒的に経験が不足しているのだな。自分は。

それでも、経験を経ることで「よく考える」ことができる。どうしたらよかったのかとか、仕組みがようやく理解できたり、次への対策ができたり。同じ失敗を繰り返さない、ことができる。
真面目でポンコツだなと思うけど、それが自分のペースで、それが自分なんだろうな。

ドリップしたてのコーヒーにコーヒーミルクをひとついれ、口をつけた。
抽出時間は短めなので、あっさりとした仕上がりだ。苦すぎるのは好きじゃないのでちょうどいい。朝からの雨がやみ、雲の隙間から光が差した。ああこれなら夜の散歩は濡れないですむと、ぐっすりと眠る犬のことを思い、またひとくち、コーヒーをすすめた。