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かっこいいエンジニアとは真逆の環境からの脱出(女性エンジニア編)

こんにちは。

今回はIT業界に10年住み続ける女性エンジニアのお話です。

彼女がエンジニアになったきっかけ

小さい頃からスポーツざんまいだった彼女は大学まで部活に励み、卒業後は何でもいいから「正社員になろう」と考えていました。
接点のないこの業界になぜ入ろうと思ったのか理由を聞きました。

熱意をもってやりたいものがコレといってなかったから
接客は好きだったから人と関わりを持てるものが良かったから
人事の人が同じ大学の卒業生で良い人だったから
Youtubeが好きだから

「冴えるようなかっこいい理由でもあれば良かったんだけどね」と彼女は笑いながら言っていました。

最初に覚えたのはYPSという日本語COBOLだった

彼女が新卒で入社した会社はSESを主軸とした会社でした。入社して2ヶ月間は社内研修を行い、その後、お客さん先へ常駐することになりました。
配属先は長いこと取引のある金融系システムの会社で、お金のこともシステムのこともわからなかったのでまずは「金融業界の入門書」のようなものを読んだそうです。
(その後、ファイナンシャルプランナーの資格を取得)

YPS、COBOL、アセンブリを4年ほどやった

ウォーターフォール開発で進むYPSの現場に3年半ほど常駐し、その次はアセンブリからCOBOLへのリファクタ案件へドナドナされたそうです。

プログラマーを初めて3年くらい経ってやっと今の環境に違和感を覚え、「今やってる技術って他所では役に立たないんだなw」と知ったそうです。

THE 黒歴史(笑)

1社目を4年で退職

iPhoneやAndroidが出回ってしばらく経っていたこともあり、スマホアプリ開発のお仕事や技術本が増え始めていました。それなのに彼女は業務系の案件ばかりで不満を感じていました。
「Androidアプリ開発の勉強会をやりましょう!」と声かけをしても4,5人が集まる程度だったそうです。「100人以上もいる会社なのにおかしいよね」と彼女はまた笑いながら言いました。

まあそんな感じのリアクションなので、上司や先輩は新しい技術や流行りの技術よりも「資格を取りなさい」と返してくるのがほぼ100%でした。

環境が人を作ることは部活動を経て知っていたので、彼女は退職をすることにしたそうです。

黒歴史の中で経験したGoodなこと

単体テスト項目書の作成

業務系の現場は基本、ウォーターフォール開発です。
彼女はそこに長いこといたので単体テスト項目書は必ずと言って良いほど書いていました。機能追加時の単体テスト項目書は数百ケースにおよびます。これをエクセルに1ケースずつ最大値と最小値(境界値)、正常系とエラー系など書き全網羅させます。
それとは相反して、スマホアプリ開発の現場は基本、単体テスト項目書は書きません。一部を自動化している場合もありますが全網羅はほぼ見たことないですし、エクセルには触れることもないですw

なぜGoodな経験かというと、脳内で単体テスト項目書をイメージしながら実装ができるので仕様漏れが少なくなるそうです。仕様打合せの場面でも役に立ちます。そう考えると若いうちに単体テスト項目書を書かせるのは良いことと考えられますね。
(エクセルは罰ゲームなのでテストコードを書かせるのが良いw)

ウォーターフォール開発を経験した

画像1

(画像はこちらのサイトからお借りしました)

ウォーターフォールはイラストの通りシステム開発の工程を1つずつ確実に進めます。その為、実装やテストの時点で設計に問題があることが判明したら結構な痛手を置います。(長いことかけて来た時間やお金がぱぁ...)
アジャイルは2週間を1イテレーションとして、計画・設計・実装・テストをクルクルとスピード感を持って進めます。レバレッジとしては、ウォーターフォールは品質、アジャイルはスピードで進みます。

なぜGoodな経験かというと、基本的なシステム開発の流れを学べたからだそうです。要件定義が曖昧なままだと実装中の仕様が決まらなかったり、決まったとしてもブレブレだったりと結構大変です。
設計をやる時は設計しかやらず、実装をやる時は実装しかしないので集中できる利点はありますがスマホアプリ開発の現場はウォーターフォール開発でやることの方が少ないです。
ですので、「イテレーションとは別のスレッドで計画の立て方や設計を学び、いかに早くそのサイクルを自分自身で回せるようになるのかが大事になってくるのかな」とのことでした。

「今を生きる」大切さがわかる

クラウドでやり取りをすればいいのに「セキュリティー的にちょっと...」といって全てを印刷し、挙げ句の果てにはその1枚1枚に印鑑を押させることや、ごく一部の環境でしか通用しない言語を年単位でアサインさせることが経営者が社員にやらせることなのか、21世紀にやることなのか。と疑問を抱けるようになったとのことです。(当時は彼女もわからなかった)

また、頻繁に行われる飲みニケーションや、資格がステータスや信用になるからといって資格を取ることを推奨してくる会社も「???」となるそうです(笑)

「資格がなくても凄いエンジニアをたくさん見てきていますし、資格がなくても信用されているエンジニアはいます」
「成長(勉強)をし続けることと、ゴールにどうブチ込むのかでお客さんや周りの評価は変わります」

編集後記

IT業界に10年住み続ける女性エンジニアのお話はいかがでしたか。
「かっこいいエンジニアとは真逆の環境からの脱出」というタイトルでお送りしましたが、「かっこいいエンジニア」とはなにかなと考えてみたところ、彼女が一番強く思っていることは「今を生きるエンジニアであること」なのかなと感じました。

それではまた。

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この記事が2018/11/29に投稿されたものを修正したものです

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