倍速視聴したい気持ちを理解してしまった

これまでは、倍速で作品を観るなんて信じられない!と思っていたのですが
最近になってその理由がわかるようになってきました。

年を追うごとに、自分のなかで作品を観るためのハードルが上がってきているように思います。
それは自分の集中力の低下もあるでしょうし、周りにお手軽エンタメが増えたというのもありますが
例えばアニメであれば一話でだいたい23分の動画を観るわけで、その23分というコストを支払えば
別のもっと面白い何かを観れるんじゃないか、ということを思ってしまうのです。

倍速でみたらそれが11分くらいになるわけで、そうすると「それくらいなら観てみるか」となるわけです。

娯楽に手を出すためにいちいち思考を挟んでしまっているというか、面白さに対してある程度の期待値がないと気軽に見れなくなっているんだと思います。
なので「この作品は面白い」という事前情報を仕入れたりとかして、とにかくハードルを下げないと、永遠に作品が観れないんです。時間を使って損をしたくない、そんな気持ちが強くなっているように思います。
鬼滅の刃観るまで一年位かかりましたし、呪術廻戦もチェーンソーマンもまだ観ていません。

「一話視聴する」というハードルを超えられないのです。でもこれが「倍速でみてもいいよ」となると、もしかしたら観れるかもしれません。このハードルを下げる行為が、倍速でみるということなのだと思います。

ただ一方で一時期アニメの仕事をしていた立場からすると、1秒未満の間のタイミングを調節してたり息づかい一つもリテイクが出て声優さんがとり直したりしてるのを知っているので、倍速にするくらいならそれはもはや作品を見ているといわないと思ってしまいます。

でも等速にこだわっているから観てない作品がたくさんあるわけで、倍速でみてる人も一応は作品見てるわけで、それって観てない僕よりもファンらしいよなと思うし…とにかく複雑な気分です。
いずれにしろ、この観るためのハードルを下げないと作品視聴に踏み切れないというのが倍速視聴の大きな理由なんじゃないかと、最近思ったのでそれを書きました。

この記事を書いた後にアニメを一話等速で観ましたが普通に楽しめました。
少し安心というか、今はまだこの等速視聴のスタイルでいこうと思います。

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