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ある日のいちにち(2021年の秋の一日)

思い起こせば日記というものを書いたことがない。
夏休みの絵日記は宿題であり、一日で書いたから日記じゃない。
じゃあ、これから日記を書こうか、いやたぶんそんな私にとって面倒くさいことはしないだろう、、

2021年9月末のある日のこと、
夜勤明け、そのまま京都西山の放置竹林の整備を行うNPOの理事長に会いに行く。
久しぶりに現地でお会いする。
お手伝いをしなければならないのだが、最近お会いするのは梅田のガード下ばかり、しかもニューコロナでそれも遠のいていた。

現地事務所は地元に昔からある有名な竹材屋さん、ご主人が少し前に亡くなり、現在は八十近い年齢を感じさせない奥さんが切り盛りをされている。
そこを間借りしてのNPO事務所である。
行政の所有地の竹林整備を中心に行い、以前ここでも紹介した嵐山で最近よくテレビに出る人力車が走る竹林の小径こみちもNPOで整備した。

仕事の現況把握とこの先のことの打ち合わせが目的であった。
放置竹林整備は時間はかかったが行政からの信頼は厚くなり、仕事は増えつつある。
主軸の整備事業の他にも付加価値の高い目玉を探す中、『キヌガサダケ』というまあまあ高価な食材として取り扱われるキノコが地域の竹林で見つかった。
中国の宮廷料理の中でも最上の満漢全席まんかんぜんせきで取り扱われる高級キノコだそうである。
しかし、今回地元の言い伝えで、これがもっと違う効用があるということで、目下専門機関で成分の分析を行っている。

理事長からいろんな話を聞くが、一番は働いてくれている人たち、竹を切ってくれている人たちの人件費である。
相応の費用を行政から出させなければならない。
そして、利益を出し、NPOの運営費用に積み立てもしていきたい。
人の良い理事長はなかなかこんな時も鬼になれず、『キヌガサダケ』の新しい効用も、証明されたら地元の特産にして地元が潤ったらいいと言う。
行政OBの理事長には根っからの行政マン魂が根を張っているのだ。
まあ、それはそれでいいのかも知れない、それで今の組織が上手く回っているのだから。
追々考えることにして事務所を発った。

昼過ぎにJRの駅まで送ってもらい、車中でkindleにフリーでダウンロードさせてもらった、はるかぜるりぃさんの『アラフィフ ころんでまたおきる』を読む。
私は一度も入院をしたことがないのだが、読み終えて、なんだか自分が病院にいるような錯覚を起こし気がついたら危うく降車駅を寝過ごしてしまうところだった。

帰ってシャワーを浴びて遅い昼ご飯を食べていると、工務店さんが一年点検に来てくれた。
最寄り駅徒歩5分に格安の中古物件を知り合いから譲り受け、改修・転居して一年つ。
この先のことを考え、この工務店さんとはうまく付き合わなければと思い、眠さをこらえて立ち会った。
大きな問題は無く、またの再会をお願いして帰っていただいた。
気のいい職人堅気の社長さんには感謝ばかりである。

もう寝たら、今度は夜中に眠れない時間になってしまった。
そのまま、還暦子さんの記事にあった渡辺一夫わたなべかずおの『白昼夢』を開いてみた。
廃版もう売ってないになり図書館にも無く、アマゾンで見つけた中古をたまっていたポイントで買った。
なんだか気になっていた一冊、読んでいくうちに、まだ三十代初めの頃に買った本であることを思い出した。
ついでに実家に預けてそのまま実家の解体時に処分したことも思い出した。
ため息を一つつく。

晩飯にどうしてもマカロニサラダを作りたくなった。
目にしたドリオ君(doriokun/料理人)の記事、マカロニサラダの記事が頭から離れなかったのだ。
茹で時間は長目に、アルデンテじゃ冷やしたマカロニは固くなりすぎる、の説明に納得し、どうしてもマカロニサラダを作りたかった。
作ったサラダは一口しか食べなかったがまさしく、、
マ・カロニなんと素晴らしい!!」と、時のローマ法王になった気分だった。

そのまま、頂き物の京都府宮津市の地酒をコップ一杯、飲むうちに眠さはピークとなりそのまま、バタンキュー。
夢の世界に入って行った。
その内容は全然憶えていないんですけどね。



日記って、こんな感じなんでしょうか。
でもこれじゃその日のうちに書けないですよね。
みなさん寝る直前に書かれるんでしょうか。
書けない時もありますよね。
私にはかなり難しいことだと思いました。

京都嵐山の整備後の竹林です。

徐々に日は短くなり、夜の時間が長くなっていきます。
私にはある意味好ましい季節になっていきます。

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