逢わずに愛して
ここで何度か言ってますが、クールファイブが好きです。
前川清が好きなのですが、あの内山田洋とクールファイブが好きでした。
でもやっぱり好きなのは歌でしょう。
その中でも好きな『逢わずに愛して』は1969年のリリース、当時私はまだ小学生でした。
豊橋の小学校に転校し、兄と共に通学をしていました。
『涙枯れても夢よ枯れるな』に惹かれていたのです。
大人の色恋の歌詞だなんて知らずによく口ずさんでいました。
泣き疲れてしまうまで泣いて、涙を枯らしても枯らすことの出来ない夢って何だろうって考えました。
大人の色恋の歌詞だなんて知らなかったのです。
まだ世の中を知らず、今のこども達のように情報のシャワーを受け身で浴びるような時代じゃありませんでした。
何も分からぬまま、ただ、漠然と生きることを考えていました。
『涙枯れても夢よ枯れるな』は私に夢を与えてくれました。
わけもわからず私に夢を与えてくれました。
わけもわからずこの歌が好きだったのです。
『鳥に鳥になりたい
そっとそっとこころで
ああ紅の命を』
その当時も、この今でもどう考えてもさっぱり意味が分かりません。
でも歌詞が好きだったのです。
『逢わずに愛していついつまでも』なんていまだに意味も分からぬままに口ずさむ私を自分で好きかも知れません。
ついでにこの作詞の川内康範、『月光仮面』『レインボーマン』の原作者です。
何かと話題を提供してきた昭和の文学者だと思ってきました。
この川内康範を私は好きなのかも知れません。
ふと口ずさむこの『逢わずに愛して』が私の心の隙間に入っているのは実は意味のあることなのかも知れませんが、今それが分からなくともかまいません。
わけもわからず好きな歌が一曲ぐらいあってもイイじゃないかと思うのです。