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読書の秋は深まりゆき
台風がまた来て、去ってゆく。
季節は移ろいもうすぐ布団の恋しい季節がやって来る。
子どもの頃、母が兄と私の布団を並べて敷き、寝るまでの間に本を読み聞かせてくれたり、兄と戯れる時間が楽しかった。
そして少し成長して自分の部屋を持たされた頃は布団に入ってから読む本が楽しみだった。
寒さが本格化すると布団から手を出さずに本が読めないか真剣に考えたりした。
しかし布団での読書習慣はだんだん廃れてしまい、この十年ほどだろうか、横になって3分間と起きていたことはない。
寝る時はいつも疲れ切っている。
本来、一日を終えて眠りにつくまでの時間はいろんな意味で大切だろうと思う。
時には考え事をしながら横になりそのまま考え続けることも必要であろう。
しかし、時には寝ている間に問題の解決策が見つかることもある。
寝ながら思考は続いているのだ。
これでは心も脳も休めていないのかも知れないと思ったりもする。
だから、これからは出来るだけ楽しい事を考えて楽しい夢を見ようと思った。
てなわけで昔の『暮らしの手帖』を引っ張り出してきて、枕元に積んでみた。
(なんだか最近のには面白さも興味も湧いてこない。)
ベッドに倒れ込み、積み上げた古ぼけた背表紙をながめるだけでも少しはなにかが変わるかもしれない。
明日には明日の風が吹くのである。
どんな風が吹こうと、台風がやって来ようと対処出来る柔軟な心と頭を用意するために夜はベッドの上で身体を休めたい、心と頭を休めてやりたい、、