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日曜日のよる
ただいま4月4日、日曜日午後11時くらい。
いくつになっても日曜日のこれくらいの時間が苦手です。
日曜日の夕方、子どもの頃、早い時間の夕餉はいつも憂鬱でした。
その憂鬱を無理矢理忘れるために6時半から始まる『サザエさん』そして午後9時の『日曜洋画劇場』までを何かに憑かれたようにテレビに観入っていました。
もちろん宿題などしていません。
(このもちろんのあとが原因なのですが、、)
淀川長治が映画の最後の解説をして「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。」との終わりとともにエンディングの曲 『 So In Love 』が流れる。
あの人のよさそうな淀川長治さんが、地獄の底から遣わされてきた悪魔のしもべのように見えました。
「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。」は、私を現実に突き返す悪魔の呪いの言葉なのでした。
午後11時、ため息とともに宿題を始めました。
分かっていながらどうして毎週同じことを繰り返すのか不思議でした。
おかげで、月曜日はいつも寝不足での登校でした。
その頃の毎週行われた儀式の思い出を、今もパブロフの犬のごとく日曜日のこの時間になると、私の心のどこかから湧き出させるのでしょう。
『 So In Love 』を耳にしただけでもその気持ちは甦ります。
意味も無くため息が一つ、出ました。