ナスカの地上絵にあこがれて
早い朝から玉子を茹でて、玉子サンドを朝から作り、私の朝はまた始まります。
Google earthでナスカの地上絵を時々眺めます。わりと地図が好きかも知れません。過度なインターネットの普及に諸手を挙げて賛成する私ではありませんがロシアにサイバー戦を仕掛けたアノニマスとこのGoogle earthは好きかも知れません。
地上絵を見つけた時は嬉しかったです。ここで登場するのがマリア・ライヘ(故人)というドイツ人の数学者です。彼女はこの地上絵の研究に生涯を捧げました。当時のナチスドイツから逃れたかった理由もあったようですが、地上絵の不思議は彼女を惹きつけたんですね。
そして私は、ずっとマリアを羨ましいと思い続けてきました。地平線まで続く地上絵の石ころを辿り、ナスカの古代人の叡智に感動し、夜はざわめく星の声を聞き、その下で仮説を立てて古代人になりきったのでしょう。やりたい事で生涯を終え、どんなに幸せな人生だったかと思ってきました。
しかし、最近になって姉のような存在だった従姉が急逝し、私と兄をいつも心配してくれていた伯母も老衰で亡くなりました。
居てくれるだけで安心出来る人が居なくなる事が続き考えました。
人は死にいくときに皆幸せなんだろうか、ふと考えました。
たぶん幸せな中で生涯を終える人は少ないと思います。
どこかで手を打ち、妥協のなか生きているのが普通の人間じゃないでしょうか。
本人じゃないと分からない。
『人の心は分からない』って感じです。
幸せそうに思えたマリアにも逃れてきたドイツに何かを残していたかもしれません。
ナスカの満天の星空の下、一人涙を流していたマリア・ライヘが人間らしくて私は好きです。
でも、感動にむせび泣いたのか、寂しさをこらえ切れずに泣いたのか。
誰にも分かりません。
『人の心は分からない』です。
いつ寝ているのか分からぬような生活を続け気がつけば、また3月11日がやって来ていました。