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キャベツ畑に子どもたちはいない

切らさずいつも置いている食材ってあると思う。 
私の場合、野菜は玉ねぎとキャベツがそれである。
どちらも自然の甘みを運んでくれる。

玉ねぎは『淡路島産』
キャベツは『愛知県産』

淡路島産の玉ねぎは大阪に来てからである。
新玉ねぎは水にさらさずとも辛味はなく、生でも焼いても煮ても美味い淡路島産だ。
カレーを作るのに必須アイテムだから切らすわけにはいかない。

キャベツは私の出身の愛知県産、何の料理の付け合わせにもいい。
豊橋には美味い餃子屋が何軒もある。
お隣の浜松餃子の影響なのか知らないが、付け合わせは茹でたモヤシが主流である。
餃子とビール、モヤシを食べて餃子の味が引き立つ。
しかし、中にはキャベツの千切りを付け合わせにする店もある。
餃子作りに欠かせないキャベツだが、キャベツの付け合わせもいい。餃子を酢とラー油だけのタレ(私の場合)につけ、口に放り込み一緒にキャベツの千切りをバリバリ食べるのである。
キャベツの甘みと餃子の旨さが混ざり合い、口に幸せが広がる。
いろいろ食べたが愛知のキャベツが一番甘い。

朝、仕事から帰り、思い立ってサンドイッチを作った。
いつもの玉子にキャベツの千切りを加えた。幅の短いなるべく細い千切りである。少しの塩がキャベツの甘みを引き立てる。マヨネーズとも相性の良いキャベツ、歯応えも生まれ美味しいサンドイッチだった。しっかり腹ごしらえをしてこのあとの長い一日のスタートをする。

キャベツ畑はこんなカンジである。
もう少し太平洋岸に近づけば何枚ものキャベツ畑が続き地平線となっている場所もある。

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一面そればかりというのは、なかなか不思議な風景であり、私はスティーブンキングの『トウモロコシ畑の子供たち』を思い出す。

トウモロコシ畑に隠れた子ども達が教祖を中心に世界を作り上げ、大人狩りをするようなホラーだったと思うが、このキャベツ畑にはトウモロコシのような背丈が無く隠れて悪事を働く事は出来ない。

その気になれば一つくらい失敬して大阪への土産にもなるだろうが … 。

田原市の農家の皆さん、性善説のもとに美味しい野菜を育て上げて日本全国に出荷しているのである。
大阪のスーパーで田原のキャベツを求めることにする。

キャベツ畑に子ども達はおらず、農家の皆さんに聞けば「家でゲームやってるよ」と言う。

なんのオチもないただのキャベツの話でした。

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