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サプリメントとしての合気道

大阪では再び暗雲垂れ込めてきており、今年の黄金週間も制限の中での生活を強いられることが予想されます。
街を歩く人々の心の疲れなのか、それが本性なのか、以前と違うサツバツをなんとなく感じてしまうような気がしています。

そんな中、『合気道ってのは何のためにあるのだろう』と考えていました。
そして、合気道道主である植芝守央先生の昨年この時期に出した言葉を再び読み返しました。

私が学生時代の頃、もちろん先代吉祥丸先生は御健在、道場長は現在本部道場師範大澤勇人先生のお父様の喜三郎先生でした。
まだ道場長でもない若先生と稽古こそはしませんでしたが、よく話をしました。
いろんな話をしました。そしていろんなことを考えました。
その道主の言葉を目にして今回またいろんなことを考えました。
以下が道主の言葉の抜粋です。

『道主の言葉』
確かに感染防止と自己防衛は大切なことですが、それにより不自由な生活に心まで疲弊してしまっていないでしょうか。
人としての思いやり、優しさを失っていないでしょうか。
今回、人としての心のありようが試されているような気がします。
「合気道の心の体現である丸い捌き、和合の心」は人として最も大切にしなければならない事だと思います。
今、このような時こそ、和合の心を大切に、ウィルスを恐れても人としての道徳心を失わず、恐れる余りに争い、差別などが起こらぬように、皆が心穏やかに和(なご)やかになっていたいと思います。

以上が道主の言葉です。

学生時代、『畳の上だけが合気道ではない。』と教えられました。
道主の言葉『合気道の心の体現である丸い捌き、和合の心』を読んで それを再び確信しています。

心技体は日常生活にでも当てはまることで、畳の上だけではありません。

趣味とは思っていませんが、合気道でメシを食うつもりはありません。
言ってみれば、私にとって合気道は主食ではなく栄養補助食品、サプリメントのようなものかも知れません。
生きる支えともなってきて、指針ともなってきました。
この黄金週間に、現状と自分の置かれた環境でのサプリメントとしての合気道をじっくり考えてみようと思っています。

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