いまさら聞けないビジネスマナー
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はじめに
エムハンドでは、社員のスキルアップを図り、さらなる品質向上に向けて月一で勉強会を開催しております。今回の題材は『いまさら聞けないビジネスマナー』です。クリエイティブディレクターのokunoの視点から要点を抜粋しご紹介いたします。
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01.ビジネスマナーを身に着ける理由
ビジネスマナーが必要な3つの理由
❶円滑なコミュニケーションのため
ビジネスで出会うのは、同世代や同じような考えを持っている人ばかりではありません。上手にコミュニケーションを取るためには、身だしなみや言葉遣いがその場に合ったものである必要があります。
❷信頼関係の構築のため
取引先と仕事をする際は、実務のほか、気配りや電話対応、接客応対についてもチェックされています。これらがきちんとできていると、「この会社とは安心して取引ができる」と評価され、信頼関係の構築が期待できます。
❸取引先の満足のため
良い提案や制作の提供に加えて、感じの良い対応をするとさらに満足度が高くなります。「同じ商品を同じ値段で買うならば、感じの良い人から買いたい」と考える企業や顧客は多いはずです。
ビジネスマナーを身に着けるメリット
飲食店や美容院に行くとき、「めちゃくちゃ美味しい!」や「カット技術が高いから」ではなく、「感じのいい接客をしてくれるから」という理由で選んでいることがあるのではないでしょうか。提案内容が横並びになったときに、「今後制作を進めていくにあたり、丁寧に接してくれそう(=円滑なコミュニケーションが取れそう)」という印象は、選考に大きな影響を与えます。
良い提案書を作ることやプレゼンテーション力を身に着けるのにはそれなりの経験が必要です。しかし、ビジネスマナーの向上は誰でも簡単に、明日からでも実践することができます。「この担当者にお願いしたい!」と思わせるようなビジネスマナーを身に着けることで、「次もまたこの人にお願いしたい!」と、リピート率のアップにも繋がります。
02.各フェーズごとのビジネスマナー
ここからはディレクタ業務の流れに沿って、各フェーズで気を付けたいビジネスマナーをご紹介します。
(1)初動対応
これだけで印象アップ!!メール作成のポイント
❶法人名・部署・肩書は正しく
❷用件のみではなく、相手への気遣いを忘れずに
用件のみのメールは冷たく感じてしまいます。相手を気遣う一文を添えて、寄り添う姿勢をアピールしましょう。
❸「申し訳ございません」よりも「ありがとうございます」
一言で印象が変わるので、感謝の言葉は積極的に伝えましょう。
(2)提案
打ち合わせ中だけじゃない!訪問時の注意点
❶打ち合わせ前から見られている意識を持つ
❷上座を把握し、下座にまわる
●状況に応じた上座の違い
<会議室の上座 (基本)>
一般的には、入口から遠い席が上座、入口から近い場所が下座です。左右では向かって左が上座となります。入口付近は人が頻繁に出入りするため、落ち着いて座れません。よって、入口から遠く、ゆっくり座れる席が上座となります。
<会議室の上座 (議長がいる場合)>
席次は席の配置や参加者により異なります。会議室の座席がコの字型の場合、まずは議長・進行役が、入口から最も遠い席で全体が見渡せる位置へ座ります。上座は議長・進行役と同列の席になり、議長・進行役の右隣の席です。2番目は議長を挟んだ反対側になります。議長や進行役がいる場合は、議長・進行役の隣で入口から遠い席が上座です。
<エレベーターの上座>
エレベーターは入って左奥が上座で、操作盤の前が下座です。操作盤が右側か左側かで位置が変わったとしても、上座の位置は変わりません。操作盤が2箇所あるエレベーターの場合は、右側の操作盤前が下座です。左上右下の基本に則り、左右両方に操作盤がある際は右が下座と覚えておきましょう。
<👩🏫クイズ:この場合の上座はどこでしょう?>
お客さまと中華料理店で会食をしていると仮定してください。この場合の上座はどこになるでしょうか?
「左側が上座」とお伝えしたうえでこちらの例題を出しましたが、みなさんいかがでしたでしょうか?基本は「入口から遠い席が上座、近い席が下座」なので、上図が正解となります。
❸相手からではなく、自分から挨拶しよう
❹お打ち合わせ中は、相手の話を最後まで聞く
自分の意見と違っても、相手の会話を遮ぎって話すのはNGです。まずは相手の話を最後まで聞きましょう。
❺会社を出るときも気を抜かない
エントランスを出るとき、丁寧な方はお辞儀をして見送ってくれています。自動ドアなどで扉の向こう側が見える場合はかならず振り返り、相手がいればお辞儀または会釈を返します。振り返らず立ち去らないように気をつけましょう。
(3)受注
契約まわりはきっちり!「きちんとした人・会社」で印象アップ
❶受注の御礼はテンプレのまま出さない
印象が良くなると、その後の制作がしやすくなります
❷契約時に出てくる単語を覚えておく
「ゴム印でいいですか?」と聞かれるなど、契約まわりによく出てくる単語があります。すべてを知っている必要はありませんが、何も知らないと、相手に「この人大丈夫かな」と思われてしまいます。下記はよく出てくる単語の一例です。
「支払いサイト?」「社判ってなんだ……?」とならないよう、覚えておきましょう。
▼参考:シヤチハタ株式会社
(4)制作
基本の電話応対を身に着ける
相手への気遣いを忘れずに、丁寧な対応を心掛けましょう。
<👩🏫クイズ:この場合、あなたならどうしますか?>
<回答例>
弊社社員の場合
「体調大丈夫ですか?どうかされたんですか?…と、まず言います」
ここではあえて回答を用意していません。まず用件のことを話すのは相手の人への気配りができていないということになってしまいます。聞きたい気持ちをぐっと抑え、相手の体調を気遣うようにしましょう。
(5)公開
公開報告メールはテンプレのまま出さない
03.感想・質疑応答
<質問>
『「様」をひらがなでは書かない』『自分が名乗る時も法人格をいれる』というのを初めて聞いたのですが、根拠はどこにあるのでしょうか?
<質問>
メールの文章についてなのですが、本文中でお客様の社長のことをなんてお呼びするのがいいのでしょうか?例えば、社長とご検討いただきたい時に、〇〇社長とお呼びするのが一般的なのかと思いますが、呼び捨てのようにも感じられます。どうお呼びするのがいいのでしょうか?
<質問>
ビジネスマナーはどこで学びましたか?
<質問>
オンライン上での打ち合わせが増えたので、オンライン特有のマナーが気になります。複数人での打ち合わせの場合、誰がどの方なのかがわからないことも…。オンライン上でお名前、役職がわからない場合、どのように対応していますか?
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おわりに
今回の勉強会はいかがでしたでしょうか。私自身はビジネスマナーについて再確認することができ、大変参考になりました。一例を挙げると、上座、下座についてです。2つ操作盤のあるエレベータや中華テーブルについては、機会がなかったこともあり初めて聞きました。オンライン会議での対応の仕方のように、時代が移り変わることにより新たなマナーを意識することもあると思います。相手への礼節を重んじ、気持ちを込めて対応すれば、失礼にあたることは少なくなるはずです。今後も時流の変化に応じたマナーを身に着けていきたいと感じました。
社内勉強会の様子ですが、質問タイムがあったこともあり、とても和やかな雰囲気の中で行われました。感想や質疑応答の時間では多くの質問があり、ビジネスマナーについて真剣に取り組む弊社社員の熱心さを伺えました。今回の勉強会内容は主に社外向けの内容でしたが、社員同士のマナーもとても重要だと思っています。社外だけでなく、社員やどのような人との関わりでもマナーを意識し、相手を思いやる心を持って行動していきたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。