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会社と従業員のための「業務委託契約書」 抑えておくべきポイント

Web制作の際に結ぶ契約書を業務委託契約と言います。何が書かれている契約書かご存知ですか?

仕事をする時に結ぶ契約書であることはご存知かと思いますが、現場で働く人にとっては小難しい文章で書かれてますので、「よくわからない」というのが現実ではないでしょうか。

今回の記事は弁護士さんが解説するような切り口ではなく、現場のWebディレクターの人たちでも、理解が深まるように解説してみたいと思います。

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1.業務委託契約書の内容

業務委託契約書に書かれる内容は、おもに下記の10項目程度です。

  • 制作内容について

  • 制作費用について

  • 検収について

  • 契約不適合責任について

  • 損害賠償について

  • 再委託について

  • 守秘義務について

  • 契約解除ついて

  • 反社会的勢力について

  • 紛争の解決につて

この10項目は業務委託契約書における基本的な内容で、必ずしもこの10項目である必要はありません。会社によっては項目が少なかったり、多かったりします。
ちなみに、エムハンドの業務委託契約書には、基本の10項目に加えて、サイト完成後の実績掲載の許可や著作権についての項目も記載しています。

2.基本10項目の中でも特に抑えておくべき3項目

上記項目の中でも、Web制作会社として抑えておくべき3項目について、ポイントを解説しておきます。

▼契約不適合責任について
本来行うべきはずの業務が、期日までにできなかった時の対応方法などが書かれています。少し前までは、瑕疵担保責任と表現されていた項目です。
業務を請け負っている受託会社としては、契約不適合はあってはならないことですが、受託側が希望する期限設定として1年などの記載はあった方がいいかと思います。

▼損害賠償について
損害賠償は発注側と受託側の両方に課せられる責任ですが、ここでは主として受託側がミスを起こした際に発注側にかかった損害に関して取り決めたことを記載します。発注側のビジネス慣習により交渉の程度が変わりますが、受託側としては、請け負った費用の総額、もしくは総額の〇倍などの上限設定があった方がいいかと思います。

▼契約解除について
発注側と受託側の両サイドの契約解除についての項目です。稀に、制作期間中にクライアントの諸事情により制作キャンセルになる場合がありますので、その際の費用算出方法の取り決めなどの記載は必要です。また、受託側から契約解除する場合の内容も記載しておいた方がいいかと思います。

少し偏った内容になってしまったかもしれませんが、Web制作という商材に対する受託側リスクなどは、同じ業界内でしたらどこも大差はないので、参考になればと思います。

3.業務委託契約書は従業員を守るための砦

業務委託契約書は会社を守る契約書ですが、もう1つ、従業員を守るという点でも非常に重要です。

エムハンドでもそうですが、このご時世、社内で上司からガンガン詰め寄られることはありません。ただ、クライアントからのプレッシャーは非常に大きいです。コミュニケーション不足によるクレームもありますし、少々理不尽なお話しもいただいたりします。そういった場合に従業員を守るという視点からも、業務委託契約書は重要なビジネスツールだと考えます。




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