リスティング広告を提案するべき案件の見極め方
Webディレクターの皆さん、担当した案件のWebマーケティング対策は提案していますか?Webに力を入れてるクライアントさんですと、既にリスティング広告を自社で運用してるクライアントさんもいますが、まだまだリスティング広告を出したことがないクライアントも多いのではないでしょうか?
弊社でも多くのご相談をいただきますが、まず初めに理解しておきたい事実として、競合ひしめくキーワードでは、7割の案件は費用対効果が合わない場合が多いです。ただし、逆を返せば3割の案件は適切な運用をすれば費用対効果の合う結果が出ます。
今回はその3割の案件の見極め方について解説したいと思います。
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01. 費用対効果のシミュレーションをする
いきなりややこしいことを言いますが、費用対効果が合うかどうかの計算式はこちらです。
CPCはリスティング広告でクリックされた単価です。Googleのキーワードプランナーで出したいキーワードのクリック単価の目安が確認できます。CVRはコンバージョン率、クリック数に対しての問い合わせ数の割合です。クリック数÷問い合わせ数で算出できます。
例えば月間ベースで、
の場合。
「200,000 < 300,000」となり、1件の受注に対して100,000円の利益となるため、提案する価値はありそうです。
02. クライアントへの提案前に理解しておくべき考え方
以上がリスティング広告を提案するべき案件の見極め方の基本となりますが、単純に計算式に当てはめただけのシミュレーションでは判断を誤る可能性があります。
計算式とあわせて理解しておくべき2つの考え方を紹介します。
03. 粗利についての考え方
各企業によって粗利についての考えは様々です。
上記のような考え方もありますので、
まずは、この基本的な計算式で想定できる数値を入れて、クライアントと協議することが重要かと思います。
コンバージョンについての考え方
通常、リスティング広告はクリック数やコンバージョン数を管理画面上で確認できます。しかし、管理画面上では計測されない数字もあるので注意が必要です。
具体例を挙げます。
これらの流入はリスティング広告のコンバージョンとしては計測されません。
問い合わせ状況とGoogleアナリティクス上の数値を照らし合わせて、見えない成果を的確に拾う必要があります。
また少し角度は変わりますが、弊社ではマイクロコンバージョンという考え方も取り入れています。広告運用で用いられる機械学習を促進させるための指標とは異なります。サイトを訪問してかなりの興味関心をもって回遊したであろう、いつかそのタイミングが来たらお問い合わせをしてくれるであろう、というユーザーの行動指標です。
問い合わせの検討期間が長い商材であれば非常に重要な考え方ですので、直接的な問い合わせだけではなく、将来的に問い合わせに繋がる可能性がある見込み問い合わせも費用対効果としては加味したいところです。
04. 試的な運用の提案
今回紹介した内容に少しでも可能性を感じていただけるようでしたら、チャレンジしたいところです。
クライアント企業の可能性をネガティブにみて可能性の閉ざすのはディレクターとしては避けたいところです。仮に結果が出なかったとしても、課題の発見により新たな案件に繋がる可能性もありますので、そこはディレクターとして何か提供したいところです。
試験的な運用の目安としては、
を推奨します。
05. まとめ
Webディレクターとして、担当案件の結果につながる提案は積極的に行いたいですが、リスティング広告で結果を出すのが難しい現代で、「リスティング広告をやってみてはどうでしょうか」という提案も無責任にはできないと思います。
しかし今回紹介したような流れで、リスティング広告の可能性についてクライアントと協議を重ねて検討することにはWebディレクターとして十分価値あることだと思います。
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