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おねショタ108式の16『ボスとマフィアのおねえさん達!』

戦乱と戦乱の間、平和な時代。交易都市に程近い中規模衛星都市でのはなし

主人公は若くしてギャングのボスを引き継いだ少年。
そのシマは街全体に及ぶ。
……といっても、部下たちときたらミカジメ料を昼飯代でチャラにしたり、賭場であまり負け過ぎると嫁さんを呼んできて家に返したり、酒場で一緒に馬鹿騒ぎしたり……
ボスが日々頭を痛める、そんなほのぼの一家なのだが。

それもそのはず。元を辿れば街の自警団であり、国による統一した取締によって違法組織化した者たちだからである。衛兵とも仲良くやっている。

そこに厄介事が起こる。
交易都市でのチンピラどもの締め出しが強化され、あぶれた者たちが街へ流入してきたのだ。
表では衛兵たちが、裏では彼ら一家が動いて大半は撃退するものの、とりわけ質の悪い連中が徒党を組み対抗を図る。
なにせボスは子供。幹部らすら住民らに甘い顔を見せ、何よりその半数以上が……女性だったのだから。
チンピラ共は完全に彼女らをナメ切り、情婦にしてやるなどと嘯く。

――だが、それは誤りだった。

みかじめ料を昼飯で許す巨体のおねえさんも、カジノでだらついてる気怠げな少女も、酒場で馬鹿笑いをしている美魔女(自称)も……
皆、極めて優秀な闘士であるのだから。

ボスの号令一下、"街を"怒らせたチンピラたちは闇の中瞬く間に蹂躙される。
そして最後の抵抗として突っ込んできた敵のリーダーを、ボスの横に立っていた徒手の美女が一閃。
カミソリの如き刃のブーツによりリーダーは首をコロリと落としたのだった。

そしてその夜。
ボスの寝所を先ほどの女性たちが訪れる。
曰く、今回の褒美を欲しいと。

少年が頭を抱える中、仁義なき戦いが始まろうとしていた。

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むつぎはじめ
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