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おねショタ108式の2『せんせいと少年 』

現代日本。とある中学校でのはなし。

教育実習で母校の中学をひとりの女子大生が訪れる。
彼女は一年生クラスを三週間、実習させてもらうことになっていた。
夢の実現のためにと張り切る彼女だが、しかし、なかなか上手くいかない。
生徒たちが何か意地悪をするとか、そう言う訳でもなく……むしろ皆いい子なのだが……。

そんななかでも積極的に話しかけてくる少年がいた。ただ笑うだけで、彼女の心は和む。
それを支えの一つにして、なんとか最後の模擬授業をこなし、別れの日。
日の沈む教室で、件の少年から、告白を受ける。

最初は冗談かと思った。
だが本気だということを彼女は思い知らされた。
「オトコノコなんだから、泣いちゃだめだよ」
「そんなの、関係ないじゃん」
だが、当然ながら、それを受け入れてしまう訳にはいかない。
彼女と彼は、教師と生徒なのだから。

いつか、再会しよう。
そう約束して、二人は別れたのだった。

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