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ギガンティッツ・ドール
「少年、怪我はないか」
目の前で結晶質の皮膚を持つ巨獣を弾き飛ばし、間髪入れず一刀両断した巨大な甲冑から、無機質な声が響く。それは一切聞き覚えのない言語だと認識しながらも、何故か意味が直接少年の脳内に流れ込んでいた。
「はい、いや……無い、です」
へたり込んだまま少年……高原カズトが見上げるそれは、およそ10メートル程か。
白銀の、一般にイメージする西洋鎧のような手足と兜。それに応じて巨大な剣と、菱形の盾。
と言っても、それらはカズトの目にはあまり入っていなかったが……。
「貴様、どこの子供だ。見覚えのない服装をしているが」
甲冑が跪き、先ほどとは違い肉声が響く。
片手で捧げ持つようにした巨大な手の平へと甲冑の”胸元”から現れた人物は、果たして女性。
「な、なんでロボットも貴方も胸が丸出しなんですか!?」
カズトの驚愕と羞恥の入り混じった叫びの通り、一機と一人は、巨大な胸が丸出しだった。
.../つづく
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