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ノベルマガジンロクジゲン

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むつぎはじめの書いた小説が読めるマガジン。 メインはSFというかファンタジー。
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2021年1月の記事一覧

おねショタ108式の106『メトシェラ 愛しきあるじ』

前へ マガジンへ 次へ  夜明けとともに起き出した村の少年、マルクが水を汲みに外へ出ると、戸口に矢が刺さっていた。深々と刺さったそれは鏃が半ば貫通しており、何故打ち込まれたときに誰も気づかなかったのかと不思議に思った。 「とうさん。誰だか知らないけれど家の戸に矢を打ち込んだ奴がいるよ」  汲んだ水を桶から水瓶に移しながらその不可解な出来事を父に報告する。弓矢を持っているのは狩人のおにいさんか兵士のおじいさんか。しかしどちらもこんな悪ふざけをするような人物ではない。  そ

おねショタ108式の105『スーツを脱ぐとき』

前へ マガジンへ 次へ 「おのれジューナイツ! 今度こそ、今度こそぉぉぉ!!」 「何度来ても、私達はお前たちには屈しない!」  爆散した巨大化怪人の核を抱え上げた【次元大臣】メガロスは、ローブを纏った頭足類の如き奇怪な姿を次元の亀裂に躍らせた。  だが、騎獣戦隊ジューナイツのリーダー・レッドナイトは凛々しくもそう宣言し、巨大ロボ・ジューロイヤルの操縦席から堂々とそれを見送る。迂闊に深追いすれば、IQ400とも言われるメガロスが策謀張り巡らせた彼らの世界、冥獄界で返り討ちに遭