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【カンボジア】4日目:バンテアイ・スレイ寺院、シェムリアップ市内

バンテアイ・スレイ寺院は、ヒンドゥー教の寺院で、アンコールワット、アンコールトムよりも早い、10世紀後半、ラージェンドラヴァルマン2世(944-968年)の時代に着工され、息子のジャヤヴァルマン5世(968-1000年頃)の時代に約30年かけて完成されたと言われている。実際に建立したのは、当時の王族の一人で王師(ヴラッ・グル)の称号を持つヤジュニャヴァラーハとその弟である。後の時代でも補修、改装は続いたようである。

バンテアイ・スレイは、東西115メートル、南北95メートルの小規模な造りで、赤色砂岩と鉄やアルミニウムの水酸化物を主成分とするラテライトを主体に、屋根の一部にはレンガが使われており、全体的に赤土色の遺跡である。

見た時の印象はとにかく「精緻精巧で華やな装飾・レリーフ」で、ヒンドゥー教の物語に出てくる動物などのレリーフも多いように感じた。

1923年、フランスの作家であり政治家でもあったアンドレ・マルローが、その美しさに魅せられて、カンボジアから持ち出そうとして逮捕されたデヴァターの彫像は、「東洋のモナ・リザ」として広く知られている。

東洋のモナ・リザ

バンテアイ・スレイ寺院は、アンコールトムやアンコールワットとまた違う、こじんまりとしているが、その紅いラテライトに彫られた見事な繊細豪華で、想像上の生き物の物語が生き生きと描かれているレリーフに強く印象づけられた。

午後は、シェムリアップの市内に出かけて、プレアンチェック・プレアンチョム聖堂、Royal Indepemdence Gardenを訪ねた。プレアンチェック・プレアンチョムは慈悲深い姉妹を紀念して建てられたと聞いた。一帯は公園になっている。


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