全日本選手権
レース情報
距離 160km 順位 DNF
出場メンバー
畑中勇介、山本元喜、新城雄大
孫崎大樹、白川幸希、宮崎泰史
レースレポート
昨年と同じく、非常に激しいアップダウンが永遠と続く周回コース。
地脚もそうだが、登りに強くないとどうにもならないコース。
キナンは昨年3位の元喜さん、地脚があり、こういったサバイバルレースが得意な雄大さん、登坂に強い泰史の3人を軸にレースに挑む。
昨年、ワンツーを決めており、出場選手5人全員が狙える、個々もチームとしても強いJCL。
好調でチーム力が素晴らしいシマノ。
加えて我らがキナンがチームとして戦える予想。
ここに、単騎の新城選手、留目選手、金子選手、海さん辺りがどう動いてくるかといったところ。
普通に考えれば、上記3チーム、特にJCLが関わる逃げは全てに乗ってくる可能性はあるし、安易に逃げは決まらないと思われる。
しかし、逃げが簡単に許されないということは、ハイペースが続く可能性があり、そうなると早々に集団は体をなさないだろう。
ぶっちゃけ、大まかにしか予想はつかない。
なので、大筋だけ話し合い、最低限の作戦を決めて、後は現場で対応していくことにする。
JCLの動きや、大きな逃げは絶対に逃しては行けない。
そこは強調して確認しておく。
路面はウェットで、暴風により、コース上には落ち葉や枝がたくさん落ちていることが予想されたので、危険回避のために早めに前に並びに行くことにする。
どのチームも選手も同じ考えなのか、早くからスタート地点に集まっていた。
マスドスタートで始まり、やはり集団は誰が動くか様子見といったところ。
だが、すぐに始まる下りを安全にこなすために前にいたいと位置取る選手が多いため、速いペースで進む。
1周目ということもあり、下りはかなりゆっくり下っていく。
登り返しは再び良いペースで登るという、インターバルがかかり続ける。
この時点で、足の感覚は良くない。
高強度の領域が踏めない感じ。
踏めても、すぐに乳酸が溜まる感覚。
なので、登りのペースがキツイ。
前の方で入り、少しづつ位置を下げながら誤魔化して登る。
登り切り、下りや登り口で一気に勢いをつけて前に戻るを繰り返す。
僕の役割が、本命以外の逃げのチェックとJCLの序盤の動きに反応すること。
このタイミングは前にいないといけないので、足を使ってでも前に居つづけるようにする。
2周目の終わりにある登りで、JCL石橋さんが仕掛ける。
そこに愛三の石上も着いていき4人ほど抜け出しそう。
僕は登り口で一気に前に戻ってきたところで、きつかったが、ここは僕の仕事と踏み込んで前に合流。
僕とほぼ同じタイミングでシマノも加わり、6人で抜けだす。
が、やはり、上記で上げた3チームがしっかり乗ることにより、集団は大きな差を開かせない。
この動きはホームストレートに入る前に潰される。
今日の僕は、一度動くと本気でキツい。
ホームストレートの後の登りでも本当にやばいと感じた。
しかも、まだ3周目に入ったばかり、、、
逆にそれならば、やれるだけ動いて、他のメンバーがしっかり休めれるようにしようと決意する。
できるだけ前で耐えて、下りと登り返しで前に上がる。
すると、再び3周目終わりの登り返しでアタックがかかる。
僕も再び、後ろから一気に前に上がるタイミングだったので、そのまま流れに着いていく。
この状態で逃げても意味がないので、逃げに乗るというより、不要な逃げを潰す動きに切り替える。
なので、ローテションを飛ばす動きをしていた。
その逃げが潰れそうなタイミングで、後ろから来ていた、JCLの増田さんがアタック。
すぐに飛びつく。
しっかり増田さんが踏んでいたので、千切れそうになる。
なんとかこらえ、前に4人ほどで抜けだす。
が、これもホームストレートで捕まる。
だが、集団が逃げを捕らえたからか、かなり緩む。
それを嫌ってか、石上が積極的にペースアップしていく。
僕は、先ほどと同じく、動いた後なのでかなりキツい。
そのままコースで一番長い登りに突入。
さらに、新城選手がペースを上げたみたいで、かなり速いペースで登っていく。
集団が崩壊し始めており、僕も耐えきれず遅れる。
この時に気づいたのだが、集団がすでに半分以下になっていた。
この後の下りを飛ばし、登り返しで集団が詰まるところで追いつくと言い聞かせ、出し切らずに登り切る。
そして、下りと登り返しを踏むようにする。
が、前に見えているが追いつかない。
さらに、割と早い段階で車列が前に入ってくる。
下りでは、車が邪魔で飛ばせない。
なので、逆に使えるだけ車列を使い、いけるタイミングを見計らって、一気に前に追いつくことに切り替える。
1周半かかってしまったが、作戦通りにすすみ、メイン集団に追いついた。
追いついたあと、再び登りでペースアップ。
再び集団が破壊され、僕も再び千切れる。
今度は10人ほどのパックで追いかける形になる。
だが、さっき集団に追いついた際に確認したところ、集団はかなり少ない。
すでに屍状態の僕が下手に敵チームと共に前に戻っても、キナンには何もメリットがないどころか、敵のアシストを増やしかねないので、無理に追いつく動きは辞めることにした。
その後、沿道にいるチームスタッフから、先頭は20人と聞いたので、前から6人こぼれた場合、UCIポイント圏内に入ることになるので、粘れるだけ粘ろうと切り替えた。
今シーズン、かなりレベルの高いステージレースをたくさんこなせたからか、自分の土台がかなり上がっているように感じていた。
今日も、高強度はキツいが、キツい時でも土台があがっているおかげで、最低限踏める。
おかげで、結構粘れた。
が、さすがに前の20人は精鋭。
こぼれることもなく、むしろ僕らの集団がどんどん人数を減らし、じり貧になってしまう。
粘れるだけ、粘ったが完走さえできなかった。
前では、泰史が積極的な走りを魅せたが、勝ち逃げには乗れず、14位。
元喜さんも勝ち逃げに勝負しに行ったが、乗れなかったみたいだ。
しかし、脅威の粘りを見せ、9位でゴール。
2人が最低限のUCIポイントを獲得してくれた。
チームとしては満足のいく結果には程遠く、課題を突き付けられた。
これで、前半戦は終了。
チームとして、勝利がライアンの1勝のみ、、、
後半戦は量産できるように、一度休養を挟み、トレーニングに励みたい。
個人としても、後半戦に「勝つ選手」になれるように励みたいと思う。