New Zealand Cycle Classic(UCI2.2) St.4
レース情報
距離 122km 順位 63位 総合 53位
メンバー
山本元喜、ライアン・カバナ、新城雄大
ドリュー・モレ、孫崎大樹、宮崎泰史
レースレポート
今日は総合を逆転する最後のチャンス。
どのチームも、ステージや総合逆転をかけて、攻めの展開になると予想される。
キナンとしても、総合上位が乗っていない逃げに、チャレンジしていきたい。
結果的に、ドリューが乗れて、総合ジャンプアップが理想だ。
僕はどちらかというとステージ狙い。
皆が攻めの中、フォローに回りつつ、スプリントになったら狙っていくために足を残す。
予想通り、スタートからアタック合戦が続く。
が、連日のアタック合戦に疲れが出ているのか、初日ほどのインパクトがない。
もしくは、僕たちが慣れて来たのか、、、
とりあえず、僕はフォローできるように様子を見ながら走る。
早くも、周回コースに入り、道幅が狭くなる。
風が強い予報だったが、それほどでもないが、追い風区間は爆速で進む。
そのため、アタックしてもすぐに繋がるし、抜け出せても差が開かず、地獄のようなハイペース。
最初の1時間を48㎞で終える。笑
何人か抜け出しては、NZナショナルが抑えようとするものの、逃げたい選手が飛び出すを繰り返す。
所々、横風区間では、端に追いやられ一列棒状になり、後ろはインターバルがかかる。
少し、後ろで様子を見ていたが、前の方が楽と判断し前に上がる。
その際、何度か抜け出せるチャンスがあるものの、このスピード域から抜け出すのにはかなり足を使う。
迷っている時、4人ほどの抜け出しに、ライアンが追走に入った。
他のチームが追わなさそうだったのと、前のメンバーが逃がしちゃいけないメンバーではないので、集団に蓋をする。
同じく、NZナショナルも蓋をしようとしていたので、協調。
やっと、逃げが決まる。
その後、すぐにNZナショナルのコントロールが始まり、その後ろに総合2位のブリッジレーンが入り、もう1チームを挟んで、キナンが抑える。
そこからは、1~2分差をキープし、コントロールが入ったので、僕は集団スプリントに完全に切り替える。
気づけば残り、40kmほど。
1周20km強の周回なので、残り2周。
足は良い感じ。
体も痛みはない。
ライアンが逃げ切ってもいいし、集団スプリントなら僕だ。
時々、謎に隣に張ってくるチームがいるが、全てチームでまとまってはじき返す。
総合6位のドリューもいる、今日も狙える、逃げにも乗せている。
前に陣取る権利がある。
残り1周。
ラスト、ゴールの直線は斜め横風。
風下にうまく収まり、ラスト200mの少し道幅が広がる所で仕掛ければ勝てる。
イメージはできた。
逃げとは45秒。
捕まるのも時間の問題。
周回中に一か所、少し登る区間があるので、そこだけ注意する。
どのチームもそれは頭に入っているのか、登り前から位置取り争いが激化。
キナンも一度崩壊する。
逃げを捉え、ポイントの登りに突入。
案の定、最後のチャンスと抜け出そうとするアタックが起こる。
ポジションを落とし過ぎず、足を使い過ぎず、絶妙な塩梅で登る。
ちょうど、NZナショナルのスプリンター2人が同じように登っていた。
今日のコントロールにリーダーが加わり、この2人は比較的休んでいた。
確実に今日を任されているだろう。
なので、下った後もゴールまでは距離があるので、焦らず、2人をマーク。
下り切ったところで、横から別のチームが3人ほどまとまって上がっていく。
すかさず着こうとすると、NZナショナルも着こうとしたので、入れてマークしたまま上がる。
徐々に位置を上げていく。
前では、スプリントのために、動くチームや抜け出そうと動くチームがごっちゃになりながら、すべての抜け出しを吸収。
集団一つ。
残り5km。
ほぼ前に上がり切り、雄大さんと合流。
基本的には2人しかいないので、前方をキープし、ここぞのタイミングで引き上げてもらう。
なので、雄大さんは後ろに入ってくれた。
残り3㎞。
NZナショナルのアシスト勢とブリッジレーンのアシスト勢が良い引きをしてくれ、他のトレインが上がってこれない。
僕たち2人は、その後ろ10番手前後をキープし続ける。
残り、2km。
アメリカナショナルや、他のチームがトレインで被せてくるが、NZナショナルを信用し、後ろに張り付き、位置をキープ。
予想通り、並びにきたトレインが崩壊していく。
雄大さんはその動きで埋もれてしまい、もう一度前に来ようと並びに来てくれたが、まだ少し早いのと、今の位置から雄大さんの後ろへは行きづらいので、無視。
残り、600m
最終コーナーに向けて、数名が前に並びに来る。
インかアウトか迷うが、アウトに判断。
そのまま抜ければ、風下なのでアウトで良かったと思う。
先頭はNZナショナル3人。
NZナショナルに平行して数名で僕。
コーナーを5~6番手でクリア。
僕の横にも1人いる。
この辺は2列だが、この後NZトレインがスプリントで少し抜け出すので、その流れで僕も抜け出すし、それが無理でも、この先道が広がる。
どのみち、風下かつ強力トレインの後ろの位置なので、悪くない。
足も良く回っている。
感覚も良い。
もがける。
と、思った矢先。
残り400m。
NZのマークしていたスプリンターと横に張っていた選手が接触し、落車。
目の前で落車。
「絶対こけたくない。」
すぐにフルブレーキング。
完全にロックすると、路面が砂利っぽいので、滑りそうな感覚があったので、ポンピングのように数回に分けて行う。
ゴールのようにハンドルを投げつつやるが、止まれそうにない。
道幅いっぱいに逃げようとしたら、路肩に段差があり、ホイールを打ち付ける。
「やばい。」
ただ焦ったが、考える間もなく体が動いてくれ、ジャンプして路肩に上がる。
タイミング悪く、なぞの砂利ゾーンで車体が安定しない。
すぐにペダルを外し、奇跡的にこけずに止まれた。
ゴール前6kmから平均速度は53.7km。
最終コーナーに向けて65kmまで上がっており、その後立ち上がりも57kmまで上がってからの落車。
本当に危なかった。
このスピード域のおかげか、前でこけた2人がそのまま流れてくれたので、突っ込まずに回避できたと思う。
もう一度こけていたら、僕のレースは終わっていただろう。
残念な結果になってしまったが、明日もチャンスがあるコース。
今日、こけなかったのは明日にチャンスを与えてくれたのだと信じて、頑張る。
ちなみに、捕まる最後まで逃げていたライアンが敢闘賞を受賞。
あそこから抜け出し、あれだけ逃げれるライアンは取るべくして取った賞だと思う。
明日は自分の番。
頑張ります!