ツールドおきなわ(UCI1.2)
レース情報
距離 200km 順位 50位 山岳賞獲得⛰️
出走メンバー
トマ・ルバ、山本元喜、新城雄大
孫崎大樹、宮崎泰史
レースレポート
シーズン最終戦となる、ツールドおきなわ。
国内最長距離のレースとUCIレースということもあり、いつもとレースの展開や動きが変わってくる。
補給もかなり重要な要素になってくる。
キナンは山口と同じく、トマさん、泰史を最後の勝負所となる、羽地ダムの登りまで集団待機。
元喜さんは逃げで前待ちを狙う。
基本的には、僕、雄大さんが逃げのチェックに入り逃げに乗る。
これも前待ちで、それぞれのチャンスを狙いつつ、捕まっても最後の登りやその前にアシストするための狙いだ。
おきなわならではの、薄暗い朝から準備が始まり、日の出と共にスタートだが、今年は雨により真っ暗。
そして、寒い、、、
防寒対策をしつつ、スタートに向かう。
シーズンの始まりと終わりは雨のレースだ。
パレードから早く、そのままリアルスタート。
しっかり先頭にあがっていたので、最初から反応していく。
向かい風が強いこともあり、抜け出したあとにしっかり踏めないと差が生まれない。
また、逃げたいチームが多すぎて、なかなか決まらない。
僕、雄大さん、元喜さんが交互に何度もチャレンジするが決まらない。
なんなら、たまにエース格の選手も出てきて、トマさんも乗っていく。
山口で後手を踏んだ、右京がおもに逃げを潰してくる。
40分ほど経ち、集団が疲れ始め、同じようなメンバーしか前で動いていない。
美ら海水族館の登り手前で、元喜さん、雄大さん、トマさんが乗る逃げができるが、人数が多いことと、メンバーが良いので集団が追いかける。
このカウンターが決まるなと判断し、追いつきざまのタイミングを狙っていると、ブリッツェンのフェン選手が仕掛けるので追従。
速度差もあり、オランダとドイツのチーム含む4人の抜け出しが成功し逃げができる。
微妙に40秒差ぐらいで、集団に粘られるので4人で割といいペースで回す。
追走が2人出て、30秒差。
集団は止まったみたいで一気に差が開く。
とりあえず、大きなタイムギャップになるまで、いいペースを保つ。
追いついてくればいいな~と、思っていた追走2人が30秒で粘っていたため、一度待って合流することにする。
サンブレイブの白尾選手とタイペイシティが合流し、6人になる。
6人で逃げ切れるように少しペースを落とすも、綺麗にローテーションを回していく。
右京と広島を出し抜け、かなり良い逃げなので、できるだけ逃げて2チームを消耗させたい。
最初の普久川ダムの登り口で、集団と9分。
逃げのメンバーがそこまで強力ではないと判断されたのだろう。
登り始め、他のメンバーが登れていないと感じる。
オランダ、ドイツの2人はでかいし、平坦が踏めていたのでなんとなく想像していたが、一番警戒していたフェン選手も微妙。
山岳賞が狙えると判断し、仕掛け所を探る。
中腹あたりで、僕の足も余裕があるので抜け出してもよかったが、他のメンバーを使いつつ、できるだけ逃げを生かしたいのでローテーションの波を乱さないようにする。
実際、フェン選手だけ警戒すれば、他にはスプリントでも勝つ自信はある。
KOMまで残り1km。
白尾選手が仕掛ける。
すぐに番手につく。
残り、500m。
後ろから、タイペイとフェン選手が迫っていたので飛びつけるように準備する。
案の定、タイペイがそのまま抜いてきたので、3番手に収まる。
残り200mほどの右コーナーで前2人が膨らむのを見て、インを突き、そのまま仕掛ける。
2人とも反応できずに余裕で1位通過。
ゆっくり下りながら、後ろの合流を待つ。
合流してからも坦々と回す。
先ほど、山岳賞を狙いにきた、白尾選手とタイペイがきつくなり、ちょくちょくローテを飛ばす。
正直、だるいが、できるだけ粘ってもらい、引ける時に引いてもらう。
最悪、後半千切れば良い。
そのまま2回目の普久川ダムの登りに入る。
この頃には集団は愛三、右京、広島が引き始める。
そのため、タイムギャップが縮まり7分に。
登りに入ると、より逃げのペースが落ちる。
オランダの選手が千切れ始め、白尾選手、タイペイもつき位置で精一杯。
3人で回す。
僕は山岳賞のため、少し様子を見ながら登る。
先ほど2位に入った、フェン選手に負けると同点になり、ゴール勝負になるため、それだけは避けたい。
少し、フェン選手をマーク気味に動く。
少しペースは遅いが坦々と登る。
フェン選手も疲れが見え始めているように感じたので、下手に最後のスプリント勝負に持ち込み、負けるリスクを取るより、少し早めに仕掛けて千切る作戦にする。
また、その際に他2人も少し反応してくれたら、つき位置の2人を置き去りにできるかもしれないと考えた。
残り1kmの少し手前の勾配が上がる所で仕掛ける。
割としっかり踏んだので、誰も反応できずしっかり抜け出す。
そのまま踏みきり、山岳賞が確定。
後ろを下手に待たずに、安全に下る。
下り切る前くらいに追いついてきた。
結局4人で追いついてきた。
5人でローテを再開。
すると少ししたところでフェン選手がパンク。
これは痛い。
引ける選手が減ってしまう。
そして、この時点で集団とは4分。
監督を呼び、チームカーと合流。
補給を受け取りながら、後ろの状況を聞く。
アシスト勢が崩壊し、集団は止まっている。
ワンチャン逃げが決まる可能性も出てきた。
僕はこのメンバーなら、勝てると伝え、キナンとしては逃げ切りでも大丈夫と伝えてもらう。
タイペイの選手が完全に足が終わるも、粘り続ける。
千切りたいが、少し疲れてきた。
なんとか3人で回し続けるも、タイム差が再び縮まり始める。
かなり苦しい展開。
しかし、ドイツの選手が強く、2人で長めに引く。
途中最後のスプリントポイントがあり、取っておく。笑
その後、このまま4人でいてもじり貧なので、どこかで仕掛け、ドイツの選手と最後のあがきをしようと考える。
登りの少し、きついところで集団と1分差を切ったタイミングで仕掛ける。
ドイツの選手と2人で抜けだすが、白尾選手が粘る。
と、同時に僕も足がやばくなる。
ドイツの選手も意図を察してくれ、かなり踏んでくれるが、僕が限界を迎える。
少し千切れ、白尾選手と合流し粘る。
小さな登りに差し掛かり、ドイツの選手も垂れ始め、僕もやばい。
集団と30秒。
ここで捕まる。
完全に足が終わり、何もできないので邪魔にならないように端による。
僕らの吸収のタイミングで元喜さんがカウンターアタックを仕掛けていった。
雄大さんからグッジョブサインをもらい、そのまま僕は千切れていく。
チームカーの隊列に抜かれつつ、各チームからお疲れの声かけをもらう。
キナンのチームカーからゴールまでの補給をもらい、ゴールを目指す。
千切れたタイミングが悪く、1人になる。
キツイ、、、
ここまで4時間40分、平均290w、TSS390をたたき出していた。
1人で坦々と10kmほど走り、最後の羽地ダムの登りを前に小さいグループに追いつかれ合流。
あべたかさんとフェンさんがいた。
お疲れと、フェンさんとは逃げをたたえ合いながらゴール。
キナンは最後の勝負に挑み、トマさんが10位でUCIポイントを獲得。
優勝には届かなかったが、チームの連携や動きは山口に続き良かった。
僕は、結局150∼160km逃げ、山岳賞獲得、スプリント賞を一回獲得。
最初で最後の山岳賞になるかもしれない賞を獲れて良かった。
これにて2023シーズン終了!!たくさんの応援ありがとうございました!!