JBCF 石川ロードレース
レース情報
距離 122.4km(13.6km×9周) 順位 10位
出場メンバー
畑中勇介、トマ・ルバ、山本元喜、新城雄大
孫崎大樹、花田聖誠、宮崎泰史、津田悠義
レースレポート
キナンが得意とするコースレイアウトで、組織力のあるチームがシマノだけだと想定された。
作戦としては、広島の佐木島ロードレースと同じく、前半のアタック合戦を長引かせ、集団が疲れた頃に攻撃に出るというもの。
この異常な暑さとコースレイアウトから、サバイバル展開が予想され、前に人数を乗せた時点でその集団がメインとなり、勝ち逃げになると話した。
その集団には元喜さん、僕、津田の3人の内2人ないしは、3人とも入れるまでは逃げ集団を決めないことにした。
作戦通り、スタートからアタック合戦に乗るふりをしながら、繋げていく。
畑中さん、花田を中心に動いていく。
元喜さんが余裕そうで、すでに行きたそうだ。笑
1周目が終わった時点で、すでに集団には疲労の色が見え始めた。
なので、軽く攻撃に移行していく。
コース中盤のアップダウン区間で8名ほどが抜け出し、そこに雄大さん、泰史が乗っていく。
ゴール前の4kmほどの緩い登り区間に入り、元喜さん、津田が追走に入る。
シマノも複数名行き、集団も疲労でほぼ止まる。
そのタイミングでトマさんが段違いのスピードで1人飛んでいった。
ちなみに、トマさんは調子は良くないとMTGで話していた。
いつものトマ詐欺が発動していたということか。笑
キナンは前に5人乗せ、シマノも6人乗せたことで僕は集団を抑えにかかる。
3人の内2人入り、他にもメンバーが入ったこともありキナンとしてはGOだ。
僕も先頭に飛び付けそうだったが、これ以上他のチームを引き連れたり、集団が繋がってもいけないので、少し迷ってしまう。
その少しの迷いがロードレースでは命取り。
前の22人の逃げ集団が確定した。
そこからは、畑中さんも前方に戻ってきたので、2人で追走を潰す動きをしていく。
集団も引こうとする選手やチームがいないので、僕らとしてはありがたく先頭で少しずつペースを落としながら引く。
BSや京産が上がってきて、引き始めたので下がる。
ここで一度集団を見ると、30人ほどになっていた。
想定より早く集団もへばり、人数も減らし、勝ち逃げが確定した。
これも暑さのせいだろう。
僕らは対策として、前日から気持ち多めに水分を摂ったり、スタート前にメントール入りのスプレーをふったりしていた。
そのおかげか、皆調子良さそうだ。
正直、この展開になると僕と畑中さんの出る幕はもうない。
ただ、レースを走りきることを目標と、追走の動きだけ警戒して淡々と集団でこなす。
BSと京産の引きで、タイム差が以外と広がらない。
畑中さんとも、2~3分には開かせて、追走の意思を潰したいと話していたが、僕らが牽引の邪魔をすることはできないので、何もできない。
前が次の展開に動き始めてもらうことを願うしかない。
しかし、集団も淡々と走ってるだけで人数を減らしていく。
気づけば20人を切っていた。
その頃、前では噂のトマさんが暴れ始めていた。
シマノが最大人数で動くかと思ったが、わりとキナンのペースでレースを動かせたらしい。
残り4周、メイン集団であるこちらも、畑中さんが前半の疲労と暑さで遅れ、人数も10人ほどになっていた。
前もキナンが相変わらず攻勢をかけていた。
残り2周、先頭は5人と情報が伝わる。
内、キナン4、シマノ1といじめられているであろうシマノが、敵チームだが地獄を味わい、可哀想だなと思った。
そして、残りの先頭集団にいた選手がバラバラになり、順番に吸収していたので、このまま行くと僕も、上位ゴールの可能性があるので、それ狙いにシフトする。
個人総合順位が上位なので、その積み重ねが大切だ。
残り1周に入ると、キナン3人の逃げきりが確定しており、メイン集団も6人と集団と呼べるかわからないサバイバルな展開になっていた。
逃げから吸収していた、入部選手と寺田選手のシマノコンビ、BSの岡本選手が最後もがいてきそうだなとマークしつつ、自分が確実にこの集団の頭を取ると気合いを入れる。
また、最後の2kmくらいまではしっかり僕もローテーションを回し、こぼれてくる選手を少しでも多く抜くようにする。
残り4km。
登り区間に入ると同時に入部選手がペースアップ。
落ちてきた選手を抜きつつ、寺田選手ともう1人引き離し、4人になる。
残り3km。
少し緩んでいたところに、寺田選手が粘って追いついてくる。
岡本選手が先行しており、僕は番手にはまる。
ラスト1km。
寺田選手が入部選手を連れて上がってきたので、すぐに乗り換えて3番手に。
後ろには岡本選手が着いていたが、勝つ自信があるので、気にしない。
最終コーナーで入部選手が発射され、冷静に着いていきながら、自分のタイミングで抜き、集団の頭を確保。
前ではキナンがワンツースリーを決めており、すぐに皆の元へ。
津田が優勝し、総合順位をジャンプアップさせることに成功した。
終始、作戦通りで力を見せつけるレースができ、結果的に完璧な勝利を納めることができた。
広島から良いレースができており、後半戦もその流れのまま頑張ります!